規則違反の東電 規則を曲げてでも危険な運転を強いる国
Ø 柏崎刈羽原発1〜5号機の安全上重要な箇所を、規則を曲げて半分近くも点検しないままに、東電や国は動かそうとしていますが、配管などの深いひび割れを見逃して、重大事故を招く危険性があるのです。
1. 東電だけが重要箇所を全部検査していなかった
東電は原発の再循環系配管について、総点検と言いつつ、過去5年以内に点検した箇所は今回の検査から除外しています。しかし、東北電力・女川原発や中部電力・浜岡原発では、今回規則に従い全箇所を既に検査しているのです。しかも、前回の定期点検で「異常なし」の箇所に、今回の検査でひび割れが見つかっています。
ひび割れが見つかった割合は、柏崎刈羽原発が一番多く2割強です。柏崎刈羽原発 1〜5号機全部では、重要箇所の約4割・159箇所も未点検なのです。全部検査すれば数十のひび割れがあるかもしれません。
2. ひび割れがあれば追加点検を求める規則に違反
法律による原発の定期点検ですが、点検方法や点検頻度なども決まっており、点検してひび割れ等あれば、点検数や範囲を増やさなければなりません。東電は今回の検査でひび割れが見つかり、そこは新品に交換しているのに、追加点検する必要はないと言い、原子力安全・保安院も追認しています。
しかし、保安院が4月 17日に東電など6社に出した文書で「点検においてひび割れが認められた場合は、当該定期検査期間中に予定した点検箇所数と同数について追加点検を行う」と指示しているのです。
3. 「ひび割れがあっても5年間は大丈夫」ではない!
国や東電はひび割れがあっても5年間は大丈夫だから、5年以内に調べた箇所は今回調べなくて良いと言います。保安院が3月 10日出した「中間とりまとめ」に下図があり、「深さ2oのひび割れがあっても、約8年間は問題ない」が根拠です。図の縦軸はひび割れ深さでo、横軸は運転年数の数字です。約9o深さにある点線は、それ以上は問題があるという意味です。
図;再循環系配管のひび割れの進み具体の評価例
しかし、前提となる「ひびは2o以下で必ず見つけられる」「深さを正確に検査出来る」という 2点が崩れるような事例がいくつも存在しています。女川や浜岡原発では、超音波による測定では、ひび割れ深さが2oだったが、実際に削って調べたら12.2oという例や、1oと思ったら8.5o、2oが9oだった例があるのです。また、超音波で深さが測定できないが、8oあった例もあり、柏崎刈羽原発4号でも深さが分からなかったが、削って調べたら5.2oという例があります。
加えて、柏崎刈羽原発1号では、国の点検で今まで異常なしが今回調べたら、ひび割れが26箇所・約6割と、異常な数・割合で見つかりました。
4. 東電に原発を動かす資格は無く、保安院は解散を
シュラウド溶接線の約半分が検査出来ない問題もありますが、配管の未検査を残しての運転は規則違反で危険です。東電は反省の無い安全軽視のままで、保安院も安全・安心より未だに東電擁護です。
保安院は原発推進の経済産業省の中にありますが、停電も原発大量停止で電気が足りても困る、経済産業省の思惑が影響しています。やはり、経済産業省から原発規制部門を、分離・独立させる必要があるのです。
以上