四国電力活ノ方原子力発電所1号機のタービン架台ひび割れ隠ぺい問題について


「四国電力活ノ方原子力発電所1号機」に関する告発について

 2002926

北岡逸人(はやと)
柏崎市議会議員・プルサーマルを考える柏崎刈羽市民ネットワーク事務局長)

1.       告発内容について

9月初旬、元関係者という方から、「四国電力活ノ方原子力発電所1号機*」のタービン発電機を支える架台に、ひび割れが入っているとの告発を受けました。
 ひび割れは別図のように入っているとのことで、その事を多数の関係者が知っているとのことです。

*伊方原発1号機の設備概要/
定格電気出力:566千キロワット、原子炉の型式:加圧水型、建設工事開始:19736月、運転開始:19779月、現在の状況:第20回定期検査が今年5月に終了し定格熱出力一定運転中(※四電HPより北岡調べ)

2.       告発に至る動機等

告発者は、東電の不祥事が公表されたため、「今なら伊方原発の問題を公表しても信じてもらえる。そして、地震による被害を防止しなければならない。私は原発に反対するためではなく、安全に運転されるために役立ちたい」と考えて告発したとのことです。
 また、今回の告発が「四国電力が悪いと騒いで終わることなく、物作りの原点に立ち戻り基本を大切にし、日本が良い方向に向かうことを願う」とのことでした。

 ※ なお、以上の公表内容より詳細を伝える事は、告発者の保護に支障が出る可能性があり、最低限の公表内容となっていることを、ご容赦願います。


原子力資料情報室など記者会見配布資料(2002/9/26発表) 

記者会見の様子
(記者会見の様子)


別図  


報道

伊方1号機のタービン建屋床に「ひび」と内部告発9/26愛媛新聞)
 原子力資料情報室(東京都中野区)の山口幸夫共同代表らは26日、都内で記者会見し、四国電力伊方原発1号機(西宇和郡伊方町、加圧水型軽水炉、出力56万6000キロワット)の発電用タービンを支えるコンクリート製の台(架台)に大規模なひび割れがある、との内部告発が元関係者から寄せられたと発表した。タービンは原子炉格納容器本体とは別の建屋内にあるが、ひび割れで架台にゆがみが生じた場合、タービン軸が大きく振動して、破損したタービン翼がミサイルのように高速で飛び出す「タービンミサイル」事故などにつながる危険性がある、と警告している。告発は9月初め、「プルサーマルを考える柏崎刈市民ネットワーク」事務局長の北岡逸人・新潟県柏崎市議にあった。

伊方1号機のタービン架台に「ひび」と内部告発(9/27愛媛新聞)
 
全国レベルで原発の危険性を指摘してきた市民団体・原子力資料情報室(東京都中野区)の山口幸夫共同代表らは26日、都内で記者会見し、四国電力伊方原発1号機(西宇和郡伊方町)の発電用タービンを支えるコンクリート製架台に大規模なひび割れがある、との内部告発が元関係者からあった、と発表した。東京電力の原発トラブル隠しをきっかけに電力各社や原子力安全・保安院への不信感が各地で高まっており、四国電力では初の内部告発となった。タービンは原子炉格納容器本体とは別の建屋内にあるが、同室では、ひび割れで架台にゆがみが生じた場合、タービン軸が大きく振動し、破損したタービン翼がミサイルのように高速で飛び出す「タービンミサイル」事故などにつながる危険性があると警告している。この発表を受け四国電力は同日、高松市の本店などで会見。ひび割れの事実は認めながらも「発見は1982年で、88、98年に強度を調査し安全を確認している。ここ10年は架台の変形もなく、安全性に問題はない。ひびは今年に入り、半分ほど補修した」と強調。告発に対しては「針小棒大にやられると困る」と不快感を示した。

ひび割れ最大長3.4b、幅1.5_ 県、伊方原発立ち入り調査(9/28愛媛新聞)
  四国電力伊方原発(西宇和郡伊方町)1号機のタービン架台ひび割れ問題で、県と伊方町は27日、職員を現地に派遣、立ち入り調査をした。ひび割れの状態を確認し、架台の点検記録など関係書類を閲覧。県では今後、専門家や経済産業省原子力安全・保安院などと対応について協議する方針。現地調査をしたのは、県環境政策課職員3人と同町職員1人の計4人。伊方原発の山下恒夫副所長から状況説明を受け、タービン建屋を視察。架台数カ所に最大長3.4メートル、最大幅1.5ミリのひび割れを確認した。また、四電が行った架台の点検記録やタービンの運転データなどの資料を閲覧。資料から1991年ごろ、架台の変形が止まっていることを確認したという。
野党県議が伊方原発視察 タービン架台ひび割れ問題で
 四国電力伊方原発(西宇和郡伊方町)1号機のタービン架台ひび割れ問題で、原発の危険性を訴える野党県議らが28日、現場を視察し、四電側に徹底調査を再度要望した。視察したのは今井久代(共産)、佐々木泉(同)、阿部悦子(環境市民)の3県議ら10人。四電職員の説明を受けながら架台のひび割れや、タービン床面の状態などを見て回って、状況をカメラに収めるなどし、精密な調査を求めた。これに対し、四電側は「追跡調査をしており、ここ10年は安定しているので理解してほしい。調査は、県との協議を踏まえて検討したい」と答えた。

四国電力に伊方原発自主安全評価結果報告求める 愛媛県(9/30愛媛新聞)
 四国電力伊方原発1号機のタービン架台ひび割れ問題で、県は30日、これまでの自主安全評価結果や、原発内の別のひび割れの有無などについて報告を求める要請書を四電に出した。要請書は同社原子力本部長あて。ひび割れ発覚について「県民の不安を増大させるものと危ぐしている」とし、「ひび割れの経緯と自主安全評価結果」「発表以外のひび割れ」「原子力安全協定書改定(1999年12月)より前に発見された傷などで、監視を継続しているもの」の報告を求めている。


2002/9/26/22:19 伊方原発でもひび割れ=発電機支えるコンクリート台に−四国電力(時事通信)
伊方原発:愛媛県立ち入り調査 タービン架台ひび割れで(9月27日毎日新聞)
(9/26)原発のタービン架台にひび、四電伊方原発1号機(日本経済新聞)
四国電力、架台のひび報告せず(図付き、9月27日00:23産経新聞社)
伊方原発、タービン架台にひび9月27日 四国新聞社 09:52

四国電力伊方原子力発電所、ひび割れ現場を見る /香川(Yahoo!ニュース)

 四国4県の電気需要の約4割を供給する愛媛県伊方町の四国電力伊方原子力発電所。25年前に1号機が運転を始め、電力需要に対応するため82年に2号機、94年には3号機が増設された。以来、原発のあり方や安全性をめぐり、推進と反対の立場で、さまざまな論議を呼んできた。伊方原発を訪ね、3号機発電施設と9月26日に発覚した1号機タービン発電機架台のひび割れ現場を見てきた。 【清水直樹】
 ◆頭脳部
 松山市内から列車と車で約1時間半。佐田岬半島の尾根伝いに走る国道を北に下ると、伊予灘に面した伊方原発が姿を見せ始める。最も山側にある3号機。渡された白衣と帽子を身につけ、発電所設備を操作する「中央制御室」に案内された。操作はレバーで行われ、支障が発生した場合は正面の4種類の「中央制御盤」で3段階の色分けで表示される。
 当直長を含む7人ずつの班が6チームあり、1日3交代制。勤務のローテーションには研修期間が含まれ、人為ミスの撲滅や操作に関する課題について意見を交わす。
 ◆安全を保つポンプ
 次に見学したのが「高圧注入ポンプ」。原子炉を冷却する配管が破断、冷却水が漏れ出した場合など、原子炉内の温度が上昇して安全運転ができなくなる可能性がある。こうした場合に備えて、原子炉に多量の冷却水を送り込む非常用設備だ。
 原子炉に何らかの異常が発生した場合の対処法は、(1)原子炉容器の制御棒を下ろして核分裂反応を止める(2)水で冷やして反応を食い止める(3)放射能が容器の外に漏れないように遮へいする――の順番で作業する。高圧注入ポンプは、(2)の作業をする場合の設備だ。
 ◆原子炉への出入り口
 原子炉を覆う「格納容器」の出入り口は内外2枚の扉がある「エアロック構造」。両方の扉は原子炉を覆う最も外側の壁に設けられ、同時に開いている状態にならないよう制御されている。全体に“こぎれいな”雰囲気を醸し出している中で、この扉の前に立つと、約1.4メートルの分厚いコンクリートに威圧感がある。
 ◆使用済み核燃料
 靴を履き替えて入る「燃料取扱棟」。中に入ると、水を満たしたプールの中に、碁盤目状の枠が並んでいる。一見美しいが、水面の中に眠っているのは、原子炉を動かす「食料源」だった使用済み核燃料の集合体だ。
 核燃料集合体は長さ約4メートルの棒状。そのままの形で保管するには、傘立てに雨傘を収めるように差し込むことが必要。約1000本収容でき、その3割ほどが埋まっている。容量は、あと10年以上は残っているそうだ。
 ◆架台ひび割れ
 3号機で主要設備の説明を受けた後、1号機へ向かう。9月26日にひび割れがあることが発覚した、タービン発電機を支えるコンクリート製の架台がある。
 工場の作業現場を思わせる熱気とモーター音で満たされたタービン建屋。太いコンクリートの柱が架台の一部とは、なかなか気づかない。
 ひび割れの場所を示してもらった。電灯で照らすと、横向きに入ったひびが鮮明に浮かび上がった。ひび割れの半数以上は樹脂などで割れ目を埋め込み、周辺の壁面とともに塗りつぶすなどの補修をしているという。
 架台上部では、タイルがミミズ状に浮き上がっている。四国電力は今月にもタイルをはがしてコンクリート表面の様子を調べるという。
 ◆根強い不安
 放射能漏れなどの事故の起きない体制やコンクリートひび割れでも四国電力は「運転や安全に支障はない」と強調する。だが、住民側からは不安を指摘する声が根強い。有機農作物販売「ちろりん村」の大西光明代表=高松市桜町=は発電機の架台ひび割れを知り、「やはり」と感じたという。「電力会社は『安全』ばかり強調するが、実際に東京電力などでトラブル隠しがあったわけで、これは電力業界全体の体質」と話す。
 ◆情報共有の場ほしい
 原発の安全性はどんなにハード、ソフト面で対策が取られても、操作するのが人間である以上、信頼関係なくしては安全への共通認識も持ち得ない。正しい情報をお互いにもっと共有する場があれば、“安全論議”は有意義なものになるのでは、と感じた。
◇伊方原発
 定格出力56万6000キロワットの1号機と2号機、89万キロワットの3号機。加圧水型軽水炉を計7ループ。面積は約86万平方メートルで、甲子園球場の約20倍。(毎日新聞)

[11月1日20時41分更新]

伊方1号機 タービン発電機架台の経年変化事象について(四国電力芥P)

以下、四国電力鰍フ上記HPの内容について・・

  1.  まず、指摘しなければならない点は、ひびの入っていることは認めたものの、どの程度のひびがどの程度入っているのか不明である点。朝日新聞速報(上記リンク参照)は「ひびは最大で幅約3ミリ、長さ約5メートルのものもあり、架台の底を除き、全面に広がっているという。」とありますが、四国電力鰍フHPからは不明です。

  2.  次に、耐震性の評価に関する内容が無い点です。「アルカリ骨材反応 」による劣化でひびの入った架台が、どの程度の強度を保っているのか?最低、想定する最大の地震(動)に耐えられるのか?という点です(もっとも、複数の有名な地震学者らが、原発建設で想定する以上の地震(動)が起こる危険性を指摘しています)⇒  (参考)原発震災を防ごう HomePage

  3.  そして、「タービンミサイル」についてですが、問題なのは地震の場合にどうなのか?であり、地震時、ひびのあるコンクリート架台の影響で、タービンを止める間も無く破壊されないのか?が確認すべき点だと思います。

  4.  更に、一番重要な点は、果たしてこのコンクリートの劣化が、原子炉建屋等の重要施設にもあるのかどうかです。そちらにも劣化があった場合には、耐震性などにどのような悪影響があるのか?という点だと思います。

伊方発電所第1号機タービン発電機架台のひび割れ
に関する安全評価結果等の愛媛県、伊方町への報告について(四国電力芥P10月15日)

以下、四国電力鰍フ上記HPの内容について・・

  1.  アルカリ骨材反応による架台コンクリートの劣化具合を調べるために、コンクリートを掘り抜いて強度などを調べたとのことですが、「コンクリートが危ない(小林一輔)岩波新書」によると、40センチ以上 内部の状態を調べる 必要があると指摘されています。公開されたデータは調査結果の平均値であり、どの程度の深さまで掘ってどこを調べたのかなど、それぞれ個別のデータと調査部位が非公開です。

  2.  コンクリート劣化の調査・補修に詳しい方によると、劣化度や強度の確認は困難とのことです。架台の強度を2次元解析で確認しているようですが、 どこまで実際の強度を確認できるのか疑問です。
     また、架台の強度解析で使った地震時の揺れの強さは、伊方原発で想定する最大の強さでは無い はずです。なぜなら原発のタービン関連施設の耐震強度は、原子炉などに比べ重要度が低いとして、比較的小さい耐震強度で設計されているためです。原子炉などの設計に採用した最大の揺れの強さでも、架台が破壊しないかを確認する必要があると思います。

  3.  添付資料15に「その他のひび割れの状況」が記載されていますが、「局所的で軽微なひび」が1〜3号機の原子炉周辺を含む全体に あります。 アルカリ骨材反応では無いとしていますが、何ら具体的な証拠が示されていません。表面に現れたひびだけで判断したなら問題でしょう。使用骨材を特定し問題無しと確認したのか不明です。


愛媛県の動き

○伊方原子力発電所1号機タービン架台のひび割れに関する立入調査結果について(平成14年9月27日)

○伊方1号機タービン架台のひび割れに関する四国電力への文書手交について(平成14年9月30日)                                  
[四国電力鰍ヨの要請(平成14年9月30日)]

○伊方原子力発電所第1号機タービン発電機架台のひび割れに関する安全評価結果等の報告の受領及び原子力安全・保安院への要請について(平成14年10月15日) 原子力安全・保安院への要請文
<添付資料>
「プラント構造物経年変化調査工事経年変化時構造物調査報告書(昭和63年5月):5.71MB」                                             
「プラント構造物経年変化調査調査報告書(平成10年3月 ):4.06MB」

○伊方原子力発電所1号機タービン架台のひび割れに関する報告に対する立入調査結果について(平成14年10月17日)

○伊方1号機タービン架台のひび割れに関する国からの見解回答及び専門家への評価依頼並びに今後の対応について(平成14年11月1日) 別添  原子力安全・保安院の回答


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