市民ネット・メールマガジン10号(01/12/28発行)
「市民ネット・メールマガジン」10号をお送りいたします。(転載可)
☆ 今回はMOX燃料の新たな危険性や原発推進(洗脳)教育など3件です。
1.MOX燃料関連の情報3件(臨界事故の危険など)
1−1.フランスでMOX燃料の装荷ミスが見つかった。
計算によれば、この間違いはミニ東海事故につながる可能性があった
1−2.関西電力(株)、コモックス社におけるMOX燃料加工を中止する
関電・国が仏製MOX燃料の製造を中止した理由は、プルトニウム
スポットに関するMOX燃料の本質 的困難性と思われる。
1−3.英国核燃料会社BNFL、新MOX工場にプルトニウム搬入2.「原子力教育予算をつけさせない市民ネットワーク」より
国は原発推進教育を進めていますが、洗脳的な問題教育(予算)を止
めさせるべく、「原子力教育予算をつけさせない市民ネットワーク」が
動き出しています。市民ネットも呼び掛けに参加3.新エネ関連のHP記事2件
3−1.水の中、日光当て水素できた 産総研が金属酸化物を開発
3−2.小型化進むガスエンジン 発電できる給湯器「コジェネ」
1.MOX燃料関連の情報3件(臨界事故の危険など)
1−1.MOX燃料の装荷は「ミニ・東海村(臨界事故)」になりかねなかったのか?
WISE(World Information Service on Energy)よりの翻訳情報を転載させて頂きます。 フランスの原発でMOX燃料の8割以上を誤装荷する事故が4月に起きていました。その後の調査により、MOX燃料を誤装荷した場合、最悪「ミニ・東海村(臨界事故)」となる危険性がある事が分かりました。 従来、MOX燃料を一般の原発で使っても(プルサーマル計画)、「特段の違いは無い」と国や事業者らは、安全性を宣伝してきました。しかし実はプルサーマルには、「MOX燃料誤装荷による臨界事故」という、プルサーマル独自の危険性があったのです・・。
(以下は12月18日、WISE‐Amsterdam よりWISE広島に届いたメールの翻訳。)
MOX燃料の装荷は「ミニ・東海村(臨界事故)」になりかねなかったのか?
簡単な事実経過:
ことの起こりは2001年4月2日の、フランスのダンピエール原発4号炉−数ある原発の中でも、まったくの「欠陥品」−での出来事である。事故(今年4月,1名が死亡した事故を含む)が多発し、閉鎖の「脅威」の中で従業員の問題を抱えている。燃料の装荷にさいし135体の燃料集合体を入れた後、113体の装荷位置が間違っていたことに気づいた(本来の装荷位置から、ひとつづつ横にずれていたのである)。この炉の燃料は30%がMOX燃料で、70%が普通の燃料であるが、すべての燃料集合体(MOX燃料がどこで、ウラン燃料がどこに来るべきか)の配置は、出力が炉全体で均等になるように個々の位置が決まっている。したがって、正確な位置に燃料を装荷することは絶対に必要であるのに、ダンピエール4号炉では違っていたのである。幸いにも問題が早く発見されたために、直接的な被害はなかった。フランス原子力安全局(Nuclear Safety Authority, ASN)は、ダンピエール原発の操業者、フランス電力(EDF)に対して、誤装荷がもっとはなはだしい場合、どのようなことが起こると考えられるか計算を命じた。その結果、(マイケル・シュナイダー* によると、MOXの割合がより高かったり、新しいMOX燃料を使った場合)、配置によっては、装荷中に炉心は臨界になり、炉の蓋が吹き飛んでしまうことを認めた。それだけではなく、臨界が起きそうになっても、機器はそれを検出することができなかった。(フランスの新聞、リベラシオンによると)たとえ検出できたとしても、双方向性の無線機も、携帯電話も禁止され、もよりの電話もかなり離れたところにしかないため、間に合うように従業員に危険を警告する手段はない。
しかしながら、10月2日のプレスリリースと(残念なことに、WISEニュースコミュニケを含めて)それに続く記事には、その炉にMOX燃料が使われていたことは報道されていなかった。そうでなければ、このことはアメリカと日本におけるMOX燃料装荷についての論争や、ベルギーのチアンジュ原発でのMOX利用(および民営化)の危険性に不安を抱く労働者のストライキ、その他にとってダイナマイトのように爆発的な衝撃を与えていただろう。MOX燃料が使われていたことを知らせてくれたベラ・ベルベオーク* さんに感謝する。わたしの記事には、「ストップ・ノジャン・シュル・セーヌ原発」委員会のニュース88号に掲載された、「MOX誤装荷が'ミニ東海村'を引き起こす可能性があるか」という彼女の記事の翻訳の一部が引用されている。
EDFとASNの計算は出力90万キロワットの軽水炉を想定したものである。(フランスのMOX利用炉は、すべてこの型である。)別の炉型でもやはりこのような問題が起こるかどうかについては、同様の計算が必要になるだろう。これらの計算は、もちろん、フランスのように何年もMOX燃料を使用した後ではなく、装荷を検討する「前に」なされるべきであった。しかしながら、今までのところ、他のMOX計画においてこれらの計算がなされたとは、まったく聞いていない。
この話題も、(他の重要な話題と同様)9月11日の事件の余波で「見落とされた」のかもしれない。そうはさせたくないものだ!ニュークレオニクス・ウィーク、ニュークリア・フューエル、その他の業界誌にもこれに関する記事はまったく見えない。みなさんはごぞんじでしょうか?
敬具
スチュアート(*の解説)
マイケル・シュナイダー ; WISEパリ主宰
ベラ・ベルベオーク ; 核兵器と原発に反対しつづけているフランスの科学者。夫ロジェ・ベルベオーク氏との共著「チェルノブイリの惨事」が、緑風出版から日本語訳が出版されている。(桜井醇児訳)(翻訳: WISE広島、翻訳協力 北岡逸人)
プルトニウム・アクション・ヒロシマはWISE広島を兼ねており、ご希望があれば、WISEニュースコミュニケ(NC)の宣伝紙をお送りさせていただきます。なお、今回の情報は次号のWISE NC に掲載予定です。
連絡先: WISE広島 (大庭里美)
/Fax:082-828-2603
Email: dogwood@muc.biglobe.ne.jp
1−2.関西電力(株)、コモックス社におけるMOX燃料加工を中止する
12月26日、関西電力は、フランス・コジェマ社メロックス工場で製造中のMOX燃料に関して、加工を中止すると発表した。BNFLデータねつ造事件に続いて、仏製MOX燃料も装荷できなくなった。
関電・国が仏製MOX燃料の製造を中止せざるをえなかった理由は、「手続き上の問題」などではない。本当の理由は、プルトニウムスポット* に関するMOX燃料の本質的困難性にあるに違いない。なぜならば、関電は、仏製MOX燃料の資料公開を拒み、公開質問書にも回答せず、交渉にすら応じず、ただ逃げまわっていたからである。資料を公開すれば、2年前のBNFL事件と同様、市民の手によって、問題の本質が暴かれることを最も恐れたのである。(以上、「美浜の会」HPより抜粋⇒ http://www.jca.apc.org/mihama/ )
*プルトニウムがうまくウランと混合出来ず、燃料の中にプルトニウムの「ダマ」が出来る問題国の関係HP⇒ http://www.meti.go.jp/kohosys/press/0002254/
関西電力HP⇒ http://www.kepco.co.jp/pressre/2001/1226-1j.htm
2−3.英国核燃料会社BNFL、新MOX工場にプルトニウム搬入
核拡散・環境破壊・テロの恐怖を抱えて グリーンピースは、問題を抱えたセラフィールドMOX工場 (SMP) に12月20日、プルトニウムを搬入させた英国政府および英国核燃料会社 BNFL を強く非難する。今回の決定は、セラフィールド核施設群による環境汚染を増加させるだけでなく、核拡散、核テロリズムを含む安全保障面でのリクスを増大させる。(全文は⇒ http://www.greenpeace.or.jp/press/01/release/20011221.html )
2.「原子力教育予算をつけさせない市民ネットワーク」より
現在、国は原発推進教育を進めていますが、危険が伴い洗脳的な問題教育(予算)を止めさせるべく、「原子力教育予算をつけさせない市民ネットワーク」が動き出しています。以下に、最近の活動報告を転載いたします。
12/21、申し入れ書(下記参照)をもっていきましたが、その中で「名称にエネルギーと原子力を並記すること」、「内容も検討中」ということがわかってきました。この間の動きで少し効果があったようです。財務省原案がでたからとあきらめずに、全国のみなさんから意見、抗議等を直接文科省と財務省に届けてもらえたらと思います。また、地元の教育委員会や教組にもぜひ働きかけていただければとおもいます。あと新聞などへの投書もぜひよろしくお願いします。
文科大臣 遠山敦子
文科省は大臣あてのFAXはない 郵便でということで
住所は〒100-8959 千代田区霞ヶ関3-2-2 HPは http://www.mext.go.jp
E-mail adress は voice@mext.go.jp 担当は研究開発局立地地域対策室になります財務大臣 塩川正十郎
財務省は FAX 03-5251-2103 (文書課) HP は http://www.mof.go.jp
E-mail adress は info@mof.go.jp 担当は主計局文部科学担当です文部科学大臣 遠山敦子様 2001.12.21.
財務大臣 塩川正十郎様
申し入れ書「原子力教育支援事業交付金の創設」をとりやめて下さい
来年度の予算において創設を要求されている「原子力教育支援事業交付金」には以下の問題があります。この予算の創設の取り止めを強く申し入れます。1.一般の工場と同じように子供たちが原発を見学にいくこと
つい最近も、中部電力浜岡原子力発電所(静岡県)で深刻な事故がありました。放射能も建屋内に漏れたと伝えられています。(※今月20日、柏崎刈羽原発のタービン建屋内に、放射能が漏れる事故が起きました。タービン建屋には発電機があり、ここはお決まりの見学場所です。)91年の関西電力美浜原子力発電所の事故の時には、実際に見学者の目の前で放射能を含んだ蒸気が吹きだしたことがありました。引率の社員も事故の発生を知らず「よくあること」と説明して、見学の行程を中止せず、そのまま続行させてしまいました。原発の見学は決して安全なものではなく、被曝の危険が常につきまとっています。ましてや、放射能の影響を受けやすい子供たちに、見学をさせる、そのための予算を組むことはとても認められません。2.なぜ原子力なのか、説明されていない
今回の予算の新設にあたり、原子力やエネルギーの問題について「正確な理解」のために「正確な知識」を提供すること、「生徒自身の考えていく力」を育てることがうたわれています。でもなぜ原子力なのかという説明は、まったくありません。根拠は原子力長期計画といわれていますが、なぜ原子力だけに突出して予算がつくのでしょう。原発については、専門家の間でも議論があり、世界的にも脱原発に向かっている国もあります。その中で国際会議で「地球温暖化を防止するための原子力」と発言し、一笑に付されているような日本政府に、ただただ国策と称して原子力を押し進めようとしている政府に、「正しい知識」を提供することは可能でしょうか。具体的に茨城県ですでに作られた副読本『原子力ブック』を見てみると、原発の被曝労働の問題や、チェルノブイリなどの大事故の記述がほとんどありません。3.教育現場に無用の混乱を引き起こす
エネルギー基本法案、別名原発押し付け法案が提出され、次の国会で審議される予定です。この法律が成立してしまった場合、自治体は「国の施策に準じて施策を講ずる責務がある」ことになります。国策としての原発推進を、この法律により、地方自治体職員である教師におしつけることは、教育現場に新たな混乱の引き起こすことになるでしょう。4.電源開発促進対策特別会計・電源立地勘定であること
この予算が電源開発促進対策特別会計(以下電特開)の電源立地勘定、つまり、原発を立地するため働きかけをするためのお金で行われることが問題です。いくら言い訳をしても、予算の出どころから、結局は原発のための「PR」であることは隠せません。今まで、この立地勘定は、立地予定地域およびその周辺自治体に使われてきましたが、今回初めて全国の自治体を対象の予算を新設することになります。この会計の意味からいっても、今回の予算の新設には問題があります。原子力教育予算をつけさせない市民ネットワーク
連絡先:さとうみえ 川崎市中原区下小田中2-27-8-235 044-798-7814呼びかけ人
安達由起、池島芙紀子(ストップザもんじゅ)、きくちゆみ、久保きよ子(若狭連帯行動ネットワーク)、さとうみえ、七戸和子、富山洋子(日本消費者連盟)、永瀬佳世(A SEED JAPAN)、伴英幸(原子力資料情報室)、真野京子(ままはぷん)、山口泰子(婦人民主クラブ)賛同者(個人)
北岡逸人(柏崎市議会議員)、ほか割愛呼びかけ・賛同議員
植田至紀(衆議院議員)、大島令子(衆議院議員)、川田悦子(衆議院議員)、金田誠一(衆議院議員)、北川れん子(衆議院議員)、中村敦夫(参議院議員)、福島瑞穂(参議院議員)、山内恵子(衆議院議員)賛同団体
NPO ASIC いずみひと塾 核のゴミキャンペーン きのこの会 グリーンアクション 原子力防災を考える阪神間住民の会 原発いらない!千葉 原発さよならえひめネットワーク 原発止めよう埼玉連絡会 原発なしで暮らしたい松山の会 原発を考える品川の女たち 栄工場のゴミを考える会 ストップザもんじゅ ストップザもんじゅ東京 脱原発・東電株主運動 脱原発・風の会・にいはま 脱原発ネットワーク香川 たんぽぽ舎 チェルノブイリと核の大地写真展事務局 チェルノブイリの子どものためのリサイクルグループ「カリーナ」 日本キリスト教婦人矯風会 日本YWCA脱原発をめざすプロジェクト 日本消費者連盟 ノーニュークスアジアフォーラムジャパン 浜岡原発を考える静岡ネットワーク ふくろうの会(福島老朽原発を考える会) 婦人民主クラブ ままはぷん 横浜・ゴミを考える連絡会 若狭連帯行動ネットワーク
3.新エネ関連の記事2件
3−1.水の中、日光当て水素できた 産総研が金属酸化物を開発
水に沈めて日光に当てるだけで水が水素と酸素に分解する。そんな金属酸化物を開発したと、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)が(12月)5日発表した。クリーンエネルギーと期待される水素の新しい製造法として注目される。6日発行の英科学誌ネイチャーに掲載される。(全文は下記アサヒ・コムをご参照)
http://www.asahi.com/science/news/K2001120600126.html
3−2.小型化進むガスエンジン 発電できる給湯器「コジェネ」
車やバイクのガソリンエンジンと同じ仕組みで動く「ガスエンジン」が、めざましく進歩している。発電しながら熱を取り出す「コージェネレーション(熱電併給)」で、高いエネルギー利用率を達成した。出力1キロワットの家庭用機器が来年中にも市販される見通しだ。(全文は下記アサヒ・コム参照)
http://www.asahi.com/science/waza/011030.html
〜 現代は、一部の人に行政を任せて、ただ黙って従っていれば良い程単純な状況ではありません。市民が自分の責任を取り戻し、独自の情報も得て共に考えていく必要があると考えます。
特にプルサーマルや原発については、私達が命を預けなければならないにもかかわらず、悲しいことにマスコミや国の情報はかたよっている事があり、そのため、出来るだけ多方面からの情報を得て、状況を把握する必要があります。
そして誰もが安心・安全にこの美しいふるさとで幸せに暮らすために、何が本当に必要でどうしていったら良いのかを、共に考えていければと思っています。このメールマガジンがそのための一助になればと願っています。〜☆ 発行&問い合わせ:
プルサーマルを考える柏崎刈羽市民ネットワーク(事務局・北岡はやと hayato@kisnet.or.jp )
※ 市民ネットHP http://www.kisnet.or.jp/net/ (←過去のメルマガもこちら)☆ 市民ネット・メールマガジンの読者募集中です(購読希望は hayato@kisnet.or.jp まで 無料です)
☆ 皆様のご意見・ご要望・情報により、内容・形態も進化させたいと思っております