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■ 第36号                        ■■■■
■  市民ネットメールマガジン              ■□■□
■        2003/11/21                    ■■□■
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「市民ネットメールマガジン」第36号をお送り致します。(転載可)

☆ 今回は「もうひとつの市民文化祭」など4件です。

1.市民ネットの「もうひとつの市民文化祭(来年2月8日開催)」
2.原発内の危険な落し物
3.非常用炉心冷却系(ECCS)は使えない?
4.もし、原発の大事故が起きたら・・(最新の被害試算)

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1.市民ネットの「もうひとつの市民文化祭(来年2月8日開催)」

 市民ネットが発足して6年が経過しました。昨年は運転開始以来始めて全原発が止まり、プルサーマルも棚上げ状態になりました。しかし、荒浜の海岸には、大量の死の灰が存在したままであり、プルサーマルのMOX燃料はそこに保管されたままです。市民の安心には相変わらず程遠い状況がそこにあります。市民ネットは原点に立ち戻り、もう一度私たちの現在を考え、そこまで来ている新しいエネルギーの時代を覗いてみようと考え、こんな企画をしています。

       住民投票5周年記念市民ネット大企画!
         「もうひとつの市民文化祭」
考えてみませんか私たちの現在!! のぞいてみませんか私たちの未来!!

    ○講演会 ○朗読劇 ○コーラス ○ビデオ映写 ○パネル展示
  JCO事故の教訓、チェルノブイリ事故、インドのウラン鉱山の健康障害、
プルトニウムの歴史、劣化ウラン弾による障害、太陽電池、風力発電、燃料電池

日程 2月8日(日)○パネル展、ビデオ、展示 12時〜17時 ○講演、朗読 14時から
場所 市民プラザ 波のホール
講演 菅谷 昭 先生 チェルノブイリでの医療支援に活躍、田中県政の衛生部長として活躍
          プロジェクトXでも紹介 「チェルノブイリの傷 奇跡のメス」
 未来を担うお子様と一緒においで下さい

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2.原発内の危険な落し物

 原発の圧力抑制(サプレッション)プールから大量の落し物が回収されていますが、東電などが言うように本当に安全上の問題はないのでしょうか?
 まず、圧力抑制プールとは原発の格納容器の下部にある、数千トンの水をたくわえている設備ですが、この水は非常時に使うために用意されているものです。
 ここでの非常時とは、原子炉の中の水が漏れ出るような場合のことで、再循環系配管等にひび割れがあり、地震等で配管が破断したような状況です。
 そうして原子炉の水が漏れ出たらならば、空焚きになって核燃料が溶け出さないよう、緊急にポンプで炉内に注水しなければなりません。
 この炉内に水を入れる系統には主に2種類あり、それは高圧注水系と低圧注水系です。水漏れ直後の炉内は高圧なので、高圧注水系でないと水が入りません。そして、炉内の蒸気を圧力抑制プール内に導くことで、炉内の圧力を下げる減圧系があります。そうして炉内の圧力が低下すれば、低圧注水系で水を入れることができます。
 これらが非常用炉心冷却系(ECCS)というもので、このECCSの水源こそが圧力抑制プールの水なのです。
 ECCSの圧力抑制プール内の取水用配管の数は、1〜5号機までは5本で6・7号機は6本です。
 それぞれの配管の先端はT型になっていて、直径約60センチの開口部が二つあり、開口部にはストレーナー(ステンレス製の網)がついています。
 さて、今回圧力抑制プール内に落ちていた物の中には、大きなビニールシートなどがあります。こうした物が取水口を覆ってしまうと、水を吸い上げられなくなります。
 このような問題は実際にスウェーデンやアメリカで起きており、圧力抑制プール内に異物が混入していると、こうした問題が起きうることは東電も認めています。
 しかし、圧力抑制プール内への配管は幾つもあるので、一本が使えなくなっても支障ないとしています。
 ですが、事故後に最初に動く必要のある高圧注水系は、圧力抑制プール内への配管が一つしかないのです。
 たまたま、詰まったのが高圧注水系の配管だとすると、炉内の圧力をうまく低下させられない限り、水を注水できない事態になってしまうのです。
 非常時に高圧注水系が動かない事が、直ちに大問題になるとは言えませんが、こうした問題の原因となりうる、圧力抑制プールの落とし物は、危険な落し物に違いありません。

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3.非常用炉心冷却系(ECCS)は使えない?

 圧力抑制プールの危険な落し物について調べていたら、ECCSに更に大変な問題があることが分かりました。
 それは、実は非常時にECCSは使い物にならない可能性があるという大問題で、アメリカではかなり以前から大問題として扱われており、多くの研究や報告がなされています。
 ECCSが働く時はどこかで漏水した場合な訳ですが、その時に配管まわりの保温材や塗料などが、繊維状や粒子状になって飛び散ってしまい、そうした異物が大量に発生するというのです。そして、この大量の細かい異物が圧力抑制プール内に流れて、ECCSの取水口にある網を目詰まりさせてしまうというのです。
 そうなれば、ECCSは使えなくなり核燃料の溶け出す、炉心溶融事故(メルトダウン)の可能性は非常に高まります。
 こうした問題は沸騰水型原発だけでなく、構造が違うものの加圧水型原発でもあり、美浜の会HPの「加圧水型原子炉格納容器サンプ故障」の翻訳情報↓が参考になります(目詰まりの様子の写真あり)。
http://www.jca.apc.org/mihama/world/ucs030820.htm
 現在、適当な沸騰水型原発の同問題に関する翻訳情報がないのですが、ロスアラモス国立研究所から2001年に出ている“BWR ECCS STRAINER BLOCKAGE ISSUE”によると、この問題によって190倍危険性が増すとあります。
 なお、この英語文献は以下のURLのページでML012970246と入れて検索すれば出てきます。
http://www.nrc.gov/reading-rm/adams/web-based.html

 このECCSの目詰まり問題は日本でも同様と思われますが、そうなると実際に再循環系配管等がひび割れ、各地で大地震が続発している現状では、「原発震災」の危険性は非常に高くなっていると思われます。

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4.もし、原発の大事故が起きたら・・(最新の被害試算)

 今や、原発震災等の放射能災害は現実味を増すばかりですが、果たしてどの程度の被害が出ると考えられるのでしょうか?
 実はこうした試算は日本では1960年に政府が日本原子力産業会議に委託した、「大型原子炉の事故の理論的可能性及び公衆損害額に関する試算」があるだけでした。
 最近、京都産業大の朴勝俊専任講師(環境経済学)の「原子力発電所事故の被害額を試算する」が『技術と人間』2003年10月号に掲載されました。関西で最大の大飯三号炉をモデルに、チェルノブイリ級の事故を想定して、人的被害・物的損害を金額計算したものです。最悪の風向では、50年間で450兆円を超える被害が出るという結果になり、現在の原賠法の保険額では焼け石に水ではないか、という問題提起がされています。
 この被害試算については10月末新聞各紙で報道されてもいますが、京都大学原子炉実験所の瀬尾健氏(故人)が残した事故被害計算コードにもとづいています。
 この「原子力発電所の事故被害額試算」の全文は、以下のURLよりダウンロードすることが出来ます。
http://www-j.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/genpatu/parkfinl.pdf

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〜 現代は、一部の人に行政を任せて、ただ黙って従っていれば良い程単純な状況ではありません。市民が自分の責任を取り戻し、独自の情報も得て共に考えていく必要があると考えます。
 特にプルサーマルや原発については、私達が命を預けなければならないにもかかわらず、悲しいことにマスコミや国の情報はかたよっている事があり、そのため、出来るだけ多方面からの情報を得て、状況を把握する必要があります。
 そして誰もが安心・安全にこの美しいふるさとで幸せに暮らすために、何が本当に必要でどうしていったら良いのかを、共に考えていければと思っています。このメールマガジンがそのための一助になればと願っています。〜

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