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西山コラボ特産品セットの参加メンバー (2024/03/26)


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高柳小の閉校式で校歌に声をそろえる児童や地域住民ら=22日、同校 (2024/03/23)

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原子力防災訓練、3市町村の住民350人参加
 東京電力柏崎刈羽原発の放射性物質放出事故を想定した県・市・刈羽村・西山町による原子力防災訓練が27日、県柏崎総合庁舎や市内高浜地区を中心に行われた。2年前の前回に続き、柏崎、刈羽、西山の一般住民約350人が退避・避難訓練に参加。高浜地区では初めて小学生が参加し、市民が行政区域を越えて、西山町の石地コミュニティセンターに避難した。

 訓練は原子力防災計画に基づき昭和59年から1年おきに行われており、今年で8回目。27日午前8時20分、柏崎刈羽原発5号機(沸騰水型、出力110万キロワット)で異常が発生し原子炉が緊急停止、放射性物質の放出による影響が周辺地域に及ぶ恐れが生じたという想定で行われた。

 国など35機関・団体が参加し、車両約90台、ヘリコプター2機、船舶2隻が出動した。第一報とともに県は緊急会議を招集し、災害対策本部を設置。本部は県庁から市内三和町の県柏崎総合庁舎に移した。また、市も午前9時過ぎ、対策本部を設置した。通信連絡、海空の環境モニタリングのほか、前回と同様、放射能汚染検査で住民の除染、二次医療などを判断する緊急時医療訓練も行った。

 高浜地区では午前10時半ごろから高浜保育園・高浜小の児童・園児約50人と住民が、宮川コミュニティセンターと高浜小にバスで退避した。車いすの人のために市社会福祉協議会のリフトバスも初めて使った。住民は退避後、原発から10キロ圏外の石地コミュニティセンターにバスで避難し、緊急時医療を受けた。

 また、刈羽村では全集落から約50人が農村環境改善センターに、西山では黒部・長嶺など5集落を中心に約50人が二田小に避難し、西山町の別山コミュニティセンターに退避した。

 訓練に参加した宮川の男性は「避難時に頭、体を覆うなどの指示がない。夏は海水浴の渋滞、冬は道路にかかる荒波。演習をする以上、テーマを定めて周到に臨むべきだ」。別の男性は「訓練に金を使うより、まずは身近な所に避難施設が必要」とした。また、1歳の孫を背負った女性は「今日はバスが迎えに来てくれるが、地元に緊急用のマイクロバスでもないと、いざという時に避難できない」と不安をのぞかせた。宮川ではバスの到着遅れから、住民が屋外で待たされるひと幕もあった。

 一方、現行の防災計画と訓練に実効性がないと主張している柏崎地区労組会議など地元反原発3団体は、約70人が約30班に分かれて監視・点検活動を行った。

(1998/10/27)

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