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田尻・高齢者白書で「家族のあり方」課題に

 市内の田尻地区コミュニティ振興協議会(吉野康治会長)がこのほど、同地区の高齢者白書「進む高齢社会を考える」をまとめた。同協議会の社会教育部(村山芳正部長、部員数21人)が企画立案して以来、1年半がかりで完成させた。各種資料、地区の人たちへのアンケート調査などを通し、高齢社会に対する意識や期待、願望などを分析・考察して、今後の課題を浮き彫りにした。

 白書は、地区の高齢社会の現状を把握し、人生経験の豊かさを生かしながら、生活力おう盛な若者層と共生していくために、今後の課題を考える参考資料となるもの。昨年6月から関係機関の資料収集を行う一方、Aタイプ(対象・65歳以上、1家1人)、Bタイプ(同・20歳代から64歳までを年代別に1家2人)の2つのタイプの調査を実施した。

 このうち、Aタイプには回収率85%に当たる856人、Bタイプには73%、2,678人の合わせて約3,500人から回答が寄せられた。約4カ月をかけてそれらの集計作業、コンピューターによる図表化を行った後、考察・編集までを終え、1冊の白書としてまとめ上げた。

 構成は主に「田尻地区高齢者の現況」「高齢者が考えていること」「高齢者に望むこと・お願いすること」の3章。各種資料をもとにした第1章では地区内17町内中、高齢化率が20%を超えている町内が8、逆に10%以下が2という状況から「全市の高齢化率よりも、地区全体ではやや低いが、町内別で差が目立つ」と考察。家庭に65歳以上の人がいる高齢者世帯率は全市に比べ、やや高い傾向であることを示した。

 第2章はAタイプの回答を60歳から80歳の各年代ごとにまとめ、「悩みや心配ごと」には60歳代が「年金生活への不安」、各年代共通で「体への不安」「夫婦2人の生活でどちらかが病気になった時」を挙げた。「介護を誰に頼むか」では「同居の家族に頼む」が60歳代で44%、70歳代で51%、80歳代で71%。「公的施設に入りたい」は60歳代が23%で、年代が高くなるにつれて減少しているとした。

 第3章はBタイプの回答を20歳代から60歳代まで各年代ごとに分析。「こういう高齢者になってほしいと望むこと」には、「自分の趣味や娯楽を大切にして過ごす人」が各年代、男女別で最も多く、「こういう高齢者にはなりたくないと思うこと」には、「感謝の気持ちのない人」が最も多かった。このほか、各年代によって生きがい教室、いきいきライフセミナーなどへの関心の高さも見せた。

 村山部長は「地区の多くの家庭に高齢者がいることが分かった。これからは家族のあり方が一層大事になると思う時代だ。各地区の老人会の課題として取り上げていきたい」と話した。白書はA4判、20ページ。地区内全世帯に配布した。

(1999/12/25)

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