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柏崎原発4号機、平沼経産相が市議会と刈羽村議会で安

 東京電力柏崎刈羽原発で機器にひびのあった号機のうち最初の運転再開を目指す4号機について、平沼赳夫経済産業相が9日、市議会と刈羽村議会の全員協議会で「運転しても安全上問題がないことを確認させていただいた」と述べ、国の原子力行政の責任者として安全宣言をした。経産相はこの日、同原発のトラブル隠しが発覚してから2度目の本県入りをし、県を経て柏崎・刈羽で首長らとの会談と議会に臨んだ。これを受けて西川市長は、総合的な判断として4号機再開を容認する考えを表明した。来週初めにも県に伝えるとし、平山知事・品田刈羽村長との3者会談で結論を出す見通しだ。

 4号機は今年1月に定期検査に入り、再循環系配管にひびが見つかったが、当該配管交換の補修をした。また起動前の検査も1日までに終了したことから、東電が2日、再起動を市・村と県に要請している。市・村議会で平沼経産相は、国の安全確認を述べたほか、地元で議論となっているいくつかの問題に触れ、再循環系配管の未点検個所があることに対しては、5年ごとの点検で安全上問題ないという国・東電の従来からの考え方を説明した。地元が強く求めている原子力安全・保安院の経産省からの分離独立にも言及したが、原子力安全委員会とのダブルチェックを強調し、独立に否定的な考えを示した。

 終了後の会見で経産相は、立地地域に心配、迷惑をかけたことを遺憾とする一方、「首都圏が大変な状況なので、エネルギー担当大臣としては電気の断絶だけは起こさないよう、あらゆる手段で努力する。安全確認のできた号機は判断をいただきたい」と地元の運転再開容認を求めた。

   市議会全協では引き続き西川市長が所感を述べ、「大臣の説明を聞いても、いまだ道半ばという印象は否めない」としながらも、4号機再開は、国・東電による説明会で議論が出尽くしたことや大臣の安全宣言などを総合的に考え合わせた結果として「再起動を認めないという絶対的な原因はないものと判断し、県・村との協議に臨みたい」と表明した。再循環系配管点検の問題は県・村ともう少し協議する意向を示したが、全協後の会見で「再開ノーの条件にはならない」とした。品田村長は会見で「地元3自治体が合意する形で結論が出せるだろうと大臣には話した」と述べた。

 この日は勝俣恒久・東電社長も県、市、村を訪れた。勝俣社長は、4号機の再循環系配管について全溶接線の点検を求める意見が県議会であったことについて、5年以内にすべてを見るという点検方針は工学的に妥当との立場から、「合理的なルールに立つことで長期の安全を確保する」と述べた。

(2003/ 7/10)

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