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県立美術館建設撤回へ

 市議会は9月定例会会期最終日の19日午後の本会議で、市内学園ゾーンに県が計画している県立美術館構想を巡って市民団体から提出されていた「『平松作品・モネの庭・仮称環境共生公園内』の基本構想を白紙撤回し、代替案の検討を求める」とした請願を15対14の賛成多数で採択した。請願では、新たな構想による美術館の建設を要望しているが、平山知事は採決結果を受けて、柏崎での美術館建設を撤回する考えを改めて示した。

 請願は市民団体「わたしたちの美術館」を考える会(中村文子・事務局代表)が署名簿とともに提出したもので、日本画家・平松礼二氏の作品・モネの庭・環境共生公園内といういわゆる3点セットの基本構想を白紙撤回し、代替案として「良寛を中心とする歴史美術館」を市街地に設置することを提案した。16日の市議会文教経済常任委員会では4対3の賛成少数で不採択となっていた。

 本会議では、高橋新一氏(社会クラブ)、持田繁義氏(共産党)、飯塚寿之氏(みらい)が賛成討論を行った。「美術館の建設に向けて、広く県民、市民の意見を取り入れたものにすべきと要望してきた」「市民の声をきっちり、把握・分析する民主的な手法が必要」「請願は市民の真剣な議論と活動の成果。後世に豊かな文化的遺産とする美術館建設のため、より多くの声を結集していかなければならない」と請願を支持した。

 これに対し、金子錦弥氏(整友会)、梅沢明氏(市民クラブ)、桜井雅浩氏(整友会)が反対討論に立った。3氏は「代替案の提出に当たり、良寛をテーマに、地域おこしをしている町村への話は何もなく、寝耳に水のことで、困惑していると聞いている」「3点セットはいけないといい、代替案のみが先行していた。一番大切なところの議論が不足している」と言及した。

 採決は、柏崎では20年ぶりの記名投票で行い、今年初当選した新人による会派「みらい」と社会クラブ、共産党、市民クラブの一部議員などが賛成。整友会と市民クラブの他議員、民友、公明党が反対に回った。

 同日夕、県庁で取材に応じた平山知事は、18日の会見で表明していた考えを繰り返し、「一定のテーマ、コンセプトで柏崎に造りたいと言ってきた。その中身を白紙にするというのなら、柏崎での必然性も白紙に戻さざるをえない。説明努力が足りなかったかもしれないが、十分理解を得られなかったことは極めて残念だ」と述べた。また、良寛をテーマにした美術館には改めて否定的な見解を示した。

(2003/ 9/20)

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