14 揺さぶられっ子症候群

揺さぶられっ子症候群なんて聞きなれない病名でしょうか。赤ちゃんが泣いてぐずる時、あおむけに寝た父親が胸から腕を伸ばしながら「高い高い」を繰り返しているとなる事があります。赤ちゃんの頭をゆさぶる事で脳内出血が生じ、食欲がなくなったり、吐いたりします。病状は様々で、軽いものでは視力障害、重いものでは知的障害、発達障害の後遺症が出たり、死に至ることもあります。赤ちゃんが単に揺さぶられるだけで脳の血管が損傷しやすい理由として、頭が相対的に重たい事や、首の筋肉が弱い事があげられています。その為、欧米では幼い子供の頭を揺さぶらないようキャンペーンが行われています。アメリカでは、子供の虐待が子供の主な原因ですが、日本では虐待以外にも、「高い高い」のような日常的な子育て行動の中で起こっていることに注意が必要です。赤ちゃんは液体の中に脳が浮かんでいる状態なので、揺さぶるのをやめても惰性で頭蓋内の脳が動き、血管が損傷される恐れがあり、揺さぶる動作より、揺さぶるのを止めた時の方が怖いともいえます。
赤ちゃんを揺さぶってはいけません。泣き止まない時には次のようにしてみましょう。
お乳をあたえてみます。お乳を吐かないように注意しましょう。
お外に出てみましょう。だっこして少し歩いてみるのもかまいません。夜中でもドライブに出てみるのも効果があります。
お父さんの抱っこもいい時があります。暑くなければ柔らかい毛布に包んでもかまいません。
母乳でしたら、お母さんが刺激物を食べないようにされて下さい。お父さんのタバコもいけません。
優しく「あやす」ことはいいのですが、強く揺さぶってはいけません。赤ちゃんが、どんなに泣いても揺さぶってはいけません。強く揺さぶると、揺さぶられっ子症候群になります。どうしても泣き止まない時には、医院に電話されて下さい。
夜泣き・泣き止まないの項目もありますので参考にされて下さい。