19 アトピー性皮膚炎(体)

アトピー性皮膚炎(体)は、顔から生じたたアトピー性皮膚炎が、少しずつ体に広がります。お顔に湿疹がある方は体も、かさかさする乾燥傾向があり、本来はその時点で保湿剤を中心とした予防を主体とする治療が必要です。しかし実際には、あせもなどをきっかけに一気に悪化して医療機関にお出でになるのではと思います。アトピーの治療は1.乾燥肌のスキンケア2.アレルギーの原因除去3.皮膚の炎症の治療(ステロイド)が基本となります。ステロイドの使用は皆さん、御心配だろうと思います。顔には出来うる限り使用しないのを原則としております。
アトピー性皮膚炎の治療ガイドラインについて 日本皮膚科学会では2000年5月にアトピー性皮膚炎・治療ガイドライン作成委員会より治療ガイドラインを公表しました。まだ小児学会としての公式見解の発表はないのですが、 本ガイドラインは,1.はじめに、2.病態、3.診断、4.重症度、5.治療の目標、6.薬物療法、7.悪化因子の検索、8.心身医学的側面、9.生活指導、10.その他の治療法の構成からなっていますが、個々の皮疹の重症度に合わせて適切なランクのステロイド外用薬を中心とした外用療法を行うことがその骨子となっています。すなわち、「アトピー性皮膚炎の炎症を速やかにかつ確実に鎮静させ、患者の苦痛を取り除ける薬剤で広く使用できその有効性と安全性が十分に評価されているものは現在のところステロイド外用剤のほかにはなく、如何にそれを選択し使用するかが治療の基本となる」と記されています。 ステロイド外用薬使用の是非を巡っていろいろな情報があり皆さんも混乱されていることと思いますが、日本皮膚科学会としては「ステロイド外用薬の適正使用」こそアトピー性皮膚炎治療の中心であると考えています。
荻田はどうするのだ・・・と言われれば、体はステロイドを使用したいと思います。でも、しっかり、お母さんと相談して使用しますし、ステロイドに変わる、その子のベストな治療を選んでゆきます。