26 赤ちゃんの肥満

赤ちゃんの肥満は、最近はどちらかというとスリムな方を好む傾向があるのでしょうか、「肥満でしょうか。」とよくおかあさんに尋ねられます。身長の割に体重の重い場合が肥満です。肥満を心配する赤ちゃんの中には体重と身長のバランスが調度良いお子さんも多いものです。
 赤ちゃんが太っているかやせているかは体重だけで判断しないで、体重と身長のバランスでみていくことが大切です。お母さんは母子健康手帳の「身体発育曲線」を利用するとよいでしょう。グラフにお子さんの身長と体重を記入してみましょう。お子さんの身長と体重の数値がだいたい同じようなところにあれば、体重と身長のバランスはよいと判断できます。つまり体重がその月齢の平均より重くても身長も高ければバランスは問題なく、太りすぎではなく「体格が大きい赤ちゃん、大柄の赤ちゃん」ということでしょう。赤ちゃんの発育には個人差が大きく、これもひとつの個性です。
 もし、身長に比べて体重が上の方にあれば、太りすぎが考えられます。しかし、赤ちゃんの肥満はそれほど心配しなくても大丈夫です。赤ちゃんの時に太っていても幼児期になって活発に動くようになると、ほとんどの子は引き締まってくるからです。乳児期にはミルクや離乳食の量を減らすダイエットはまず必要ありません。ただし、身長の発育曲線に比べて体重の発育曲線ばかり上向きになるとか、極端な肥満でしたら、一度医師に相談してみましょう。