ちょうど歯が生えかける時期って、なんでもかんでも囓る頃ですね。
赤ちゃんがちょうど噛りたい時期なので、心配ないこと。おっぱいが嫌になったのではないこと。そして、一時的なことでいずれ噛まなくなります。
赤ちゃんが有効吸啜をしているときは、舌は下の歯茎の前より前方に出ているので、「噛む」ことはありません。赤ちゃんが噛むときは、まず、舌を引っ込めますから、
「そろそろ噛むぞ」というのは、お母さんにたいていわかります。そしたら、そこで、さっとおっぱいからはずして「痛いから噛まないでね」とまじめな顔で低い声でいい聞かせます。
大きな声を出したり、キャアキャアいうと、赤ちゃんは驚いてパニックになってしまったり、お母さんが喜んでいると勘違いしたりするかもしれませんので、毅然として言い聞かせて下さい。
赤ちゃんが眠い時はちゃんと飲むので、そういう時に飲ませるとうまくいくことが多いです。また、知恵がついてきたので、テレビがついていたり周りに気が散るものがあると、乳首をくわえたまま引っ張ったりよそを向いたりして、乳首が痛くなる事があります。できるだけ静かな落ち着いた場で飲ませるようにして下さい。
補完食(離乳食)も始まっていれば、できるだけ哺乳びんによる授乳は減らしていって、(固形食が増えていったら、人工乳を減らす)、他の手段(カップやストローなど)でミルクを飲ませるなどして、人工乳首の使用頻度を減らしていくのもいいでしょう。おしゃぶりは使わないほうがいいです。
また、噛みたそうなときは、ほかの噛んでもいいもの、たとえば歯固めおもちゃや、口に入れてもいいもの(おやつの時間なら、せんべいでも可)を代わりに持たせるという方法もあります。
この時期の赤ちゃんが何でも噛むのは正常の発達段階であります。ることをお話して、 おっぱいを噛まなくなるまで、いろいろ工夫してやり過ごすことができるように、こんな方法もありますよ、とお伝えください。
シリコンの乳頭保護器(ニップルシールドといいます)は、こういう場合には役に立ちませんし、かえって有害ですので、お勧めしません。人工乳首(おしゃぶり、乳頭保護基を含む)は極力使わないのが原則です。
38 お母さんのおっぱいを噛みます