5 はしか(麻疹)

子供の急性期の病気の中では死亡率の高い一番恐ろしい病気です。はじめ熱・咳・鼻水・目やにの普通の風邪の症状から始まります。この時期に口の中に紅い絨毯に塩をまぶしたようなという表現のコプリック斑と呼ばれる白い斑点がでます。1〜3日熱が出て一度熱が下がった後、半日から1日後に高熱と共に発疹が出ます。発疹は顔から始まり全身に広がります。麻疹ウイルスの潜伏期間は10〜12日。くしゃみや咳でウイルスが飛び散りうつる飛沫感染でうつります。予防接種を受けていない子供が麻疹の子供と接触した場合、3〜4日以内にガンマグロブリンという血液製剤を筋肉注射を受けると発病を予防できることがあります。とても恐ろしい病気ですので、1歳を越しましたらぜひ麻疹風疹の予防接種をお受けになられることを強くお勧めいたします。
大流行した2001年には約28万人がかかり、80人が亡くなったとされています。2007年の春も首都圏で麻疹が大流行し高校、大学を中心に多くの学校が休校に追い込まれました。2008年度から中学1年生と高校3年生の方に無料で麻疹風疹ワクチンを接種し、3年間で抗体を持った方を増やす方針です。