12 手足口病

この病気は夏風邪の一種で、コクサッキーA16型・A10型・エンテロウイルス71型など何種類かのウイルスが原因とされています。2011年度の主流ウイルスはコクサッキーA6で発疹の大きさは5〜10oで例年の2〜3mmより大きく手足だけでなく腕や太ももにも生じるそうで発症初期に高熱がでやすい傾向と治癒後数週で爪が浮き上がり剥がれ変形する例も稀にあるとの事です。
手のひら、足の裏、膝・お尻に水ぶくれ。口に中に小さな水ぶくれの口内炎ができます。微熱が出ることが3割ほどあります。一夏に何度かかかることもありえます。手足や口内の皮疹が消えた後でも、さらに便から2〜3週間ウイルスが排泄されます。本人はいたって元気なのに病気をうつすからプールはダメと言うのはちょっとかわいそうです。このウイルスは、きちんと管理されたプールでしたら塩素によりウイルスは死滅しますので、手足と口中の発疹が消えたらプールへ入っても大丈夫だと思います。また家庭のプールですが、入る前にお尻を洗ってあげれば大丈夫でしょう。ただ、汲み置きしたビニールプールの水は翌日には塩素濃度はもはや役に立たない位の状態になっておりますので、衛生面を考えますと毎日入れ替える事が望ましいと思います。口の中の水疱の為、食べられなくなることがあります。特別な治療をせず自然に治ることも多いのですが、口内炎が辛い時、お薬を処方したり、点滴をお勧めすることもあります。口内炎がひどい時は、しみないものをあげて下さい。熱いものや味のきついものは避けて下さい。口内炎がひどかったり微熱があれば保育園・幼稚園をお休み下さい。
平成22年は脳炎を引き起こすEV71タイプの流行が主流で注意が必要です。
今年度の手足口病は非典型的な手足口病が出ています。 口腔内所見は軽微〜普通. 口唇周囲に発疹が認められる. 手のひら、足の裏の発疹はほとんどないかあっても軽微。 手首、足首周辺の発疹、大腿部の発疹などが目立つ. 水疱様になることもある. 体幹部にも発疹が認められる. 1−2日前に38-39度の発熱が認められる 。