23 気管支喘息

喘息は救急外来では見慣れた病気だすが、救急外来に来る人が重症というわけじゃありません。重症の人だったら、柏崎ですと刈派郡病院や国立療養所新潟病院で管理 しています。 では郡病院や国療の喘息患者さんはいつも郡病院や国療の救急外来に行っている のかというと決してそうではありません。 通常の喘息患者さんは、治療への取り組みいかんで、救急外来の常連に もなるし、昼間の定期的な通院だけで十分になることも出きるということです。
取り組み方のポイントは
@薬物療法の組み立てをしっかり理解する事、つまりどれが気管支拡張剤で、どれが気管支喘息の本質である炎症を抑える薬物で、 またそれらを不調時にはどのように家庭で使たらよいのかを知って おくことが大切です。
Aできれば喘息日記をつけること
B主治医の言ったとおりに薬を飲めばよいというだけではいけません。喘息は「流れ」で見ておかなくてはなり ません。少なくとも数年先のことまで考えて治療に取り組みたいものです。 また過去数ヶ月の状態がしっかりと安定していないようであれば、普段からの薬物療法を再検討する必要があります。
C年長児ではピークフローモニタリングも有効 です。自覚症状がなくても不調であることはまれではありません。それを知ること ができますし、また自覚症状以前の状態で薬物の調節ができますから、それ こそ救急とは無縁の状態になります。
Dアレルゲン対策を見直すことも重要で、アレルゲン対策をするかどうかで、薬物療法でいえば2種類分の薬を中止できるぐらいの差はある といってよいと思います。
E参考書を一冊買って治療方針をしっかり理解する事も重要です。 知識があるとないとでは、主治医との会話も実り多いものになるかどうか、 かなりの差になってしまいます。残念ながら通常の外来では一人一人に十分な時間をかけて説明することが困難です。それを埋めるのが参考書。 一冊読み終わった後は医師との会話も短時間でもはずんだものになるはずです。
F 普段の外来で薬だけ希望にならない事。 くれぐれも電話で薬だけ希望という状態を繰り返さないようにしたいものです。もちろん医師との合意の上で、ある間隔をもってそのようにするこ とはありますが、ついつい面倒だから薬だけ・・・という状態になり、どんな子だったのか私は忘れてしまいます。