06 ヒブワクチン(インフルエンザ菌b型Hibヒブ)とはなんですか?接種すべきですか?

ヒブワクチン(インフルエンザ菌b型Hibヒブ)とはなんですか?接種すべきですか
ヒブは、Hibの日本ご読みでHaemophilus Influenzae type b インフルエンザかん菌b型と言われています。
髄膜炎を起こしやすい細菌で、細菌による髄膜炎は3歳ぐらいまでの子供にとって最も恐ろしい感染症です。
脳を覆う膜の中に細菌が入り込んで起こります。その3分の2がインフルエンザかん菌が原因です。
年間少なくとも600人がHib髄膜炎にかかり(5歳未満人口10万人当たりのインフルエンザ菌による髄膜炎は、5.6〜8.6人と言われてる)、約20人が死亡し難聴などの後遺症が100人を超える子供に残ります。年齢は0〜2歳で84%、0歳の月例は7ヶ月以上が7割弱です。髄膜炎だけでなく、喉を強く腫らし窒息させる死亡率の高い病気の原因になります。アメリカではHibワクチンの導入で髄膜炎の発症はほぼ0とされています。
ぜひ必用なワクチンです。細菌性髄膜炎は早期治療が不可欠ですが、発熱や嘔吐などの初期の症状は胃腸炎と区別がつかず診断は簡単ではありません。そのため予防が適切となります。ワクチンを導入した国ではHibによる病気は激減しました。
接種の時期は定期(公費)接種の3種混合ワクチンと同時接種が原則です。別々でも接種できますが、回数が増えて家族の負担も増えるので、同日接種で同じ日に左右の腕など別々の場所に3種混合とヒブワクチンの接種が理想です。生後3ヵ月から4週間感覚で3回と、3種混合の追加時にヒブワクチンも1回の追加で合計4回接種が必要です。
公の表現は
基本は初回免疫は通常3回いずれも4〜8週間の間隔で注射し、医師が必要と認めた場合には3週間の間隔で接種ができます。追加免疫は通常初回免疫後おおむね1年の間隔を置いて接種します。接種対象者並びに接種時期は、対象者は生後2ヶ月以上5歳未満の子供ですが、標準として2ヶ月以上7ヶ月未満で接種を開始します。接種開始が7ヶ月以上1才未満では、初回は通常2回、4〜8週間の間隔で医師が認めた場合3週間の間隔で接種し、追加は1年後の接種です。
接種開始の年齢が1歳以上5歳未満の年齢では通常1回の接種です。
当院では原則、3種混合@AB追と麻疹風疹ワクチンの@に併せて接種しかお勧めしません。
いつ接種するかですが、0歳児が一番かかりやすいので早めの接種をお勧めしますが、これまで日本では接種していなかったので思い立ったら接種をするが宜しいかと思います。5歳までのお子さんは生憎自費のワクチンですが、ぜひ接種を受けて下さい。1歳以上では1回のみの接種でも有効かも?と考えられています。
副作用と、3種混合など同時に接種してかまいませんか?
20%前後で接種した部位が腫脹発赤がありますが、3種混合と同程度です。アメリカやフィリッピンでは15年も前から、定期接種されています.。日本以外ではDPTと一緒に接種されています。

1800年代当時のインフルエンザウイルスの大流行の際に、原因菌として分離された細菌です。そのためインフルエンザ菌という名称が付いていますが、その後否定されたため名称だけが残る事となりました。ただし、インフルエンザウイルスに引き続いて二次的感染を起こすことがあります

生物型ではI〜VII型までの8つに分類され、このうちII型とIII型は莢膜を持たない。莢膜の血清型はa〜fの6型に分けられる。血清型bの莢膜の構成成分である莢膜多糖体抗原(phosphoribosylribotol phosphate)は病原因子として重要である。

非莢膜株は血清型分類できないという意味でnon-typable(NT)株とも呼ばれる。これに学名Haemophilus influenzaeの頭文字を略した"Hi"をつけて、b型菌をHib、非莢膜株をNTHiなどと略すこともある。

非莢膜株と莢膜株とで大きく異なる病原性を持つ。

非莢膜株は健康なヒト、特に乳幼児の上気道(咽頭、鼻腔)にも常在している。感染症としては、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、肺炎などの気道感染症が多い。小児では気道感染症の3大起炎菌のひとつ(他は肺炎球菌、モラキセラ・カタラーリスとされている。

莢膜株も上気道に保菌されていることがあるが、気道感染症を起こすことは少なく、直接血流中に侵入して感染症を起こすものと考えられている。莢膜株の感染症ではほとんどの場合b型が起炎菌で、敗血症、髄膜炎、結膜炎、急性咽頭蓋炎、関節炎などを起こす。b型以外の莢膜株が人に感染症を起こすことは稀である。

感染病巣からの培養による菌の分離、同定が基本である。血清型b型は迅速診断法として共同凝集反応、酵素抗体法、PCR法などが用いられる。ラテックス凝集法はb型菌の迅速診断法として広く行われており、髄液(髄膜炎の場合)、尿(敗血症の場合)などを対象とするが、市販ベースになってなく当院では採用していません

βラクタマーゼ産生菌(BLPAR)やβラクタマーゼ非産生アンピシリン耐性(BLNAR)インフルエンザ菌が報告された。検出されたインフルエンザ菌のうち20%(2002年)がBLNARである。