Q1 赤ちゃんの皮膚を例えるとしたら何でしょう?

A:例えてみると、カステラです。皮膚の目的というものを考えてみますと、体の一番外側にあって、バイ菌や汚れを通さないように、そして体内の水分が出ていかないよう守っています。皮膚がなければ、私達は生きられません。その働きをバリヤ(防御)機能といいます。皮膚の構造を見ていると、カステラに似ています。Q47に説明の絵がありますが、専門的な言葉でいうと、表皮があって、真皮があってと難しくなります。でも、これがお菓子のカステラに似ていると、考えていただければ話は簡単です。カステラには、まず表面にこげ茶色の薄い皮があります。その下には、厚く黄色いスポンジケーキの部分、そして、底にザラメの混じった褐色の部分があります。これが、順番に表皮、真皮、皮下組織にあたると思えばよくわかるのではないでしょうか。大切な皮膚のバリヤ機能は、この中の表皮、そのまた一番外側にある角層というところにあるのです。そこで皮膚を良い状態に保っていく、スキンケアが大事になります。厚さは大人で表皮+真皮が約2mmです。赤ちゃんはもっと薄いのですが、それでも生まれた時から、お腹の中とはまったく違った環境に耐えて命を守っているのです。一生懸命に頑張っている赤ちゃんの皮膚の手助けをするために、お母さんにも赤ちゃんのスキンケアをお願いしたいのです。生まれたての新生児期はそれ以降の赤ちゃん時代とは皮膚の働きもかなり違いがあります。皮膚はただの1枚のラップのようなものではありません。そこには、汗が出る穴、髪の毛やうぶ毛の生える穴が開いています。その後、たとえ面積が増えてもこれらの穴は一つも増えません。つまり赤ちゃんはそういう穴が密集しているのです。