Q47 皮膚の構造はどうなっているのでしょうか?

A: 下の図のように表皮と真皮および皮下組織に分かれています。表皮は赤ちゃんも大人も構造としてほとんど変わりはありません。皮膚は、体の表面から「表皮」、「真皮」「皮下組織細胞」という3段階の構造になっています。さらに「表皮」を細かく分けると「角質層」「透明層」、「顆粒層」、「有棘層」、「基底層」という順番に層状になっています。一番下の「基底層」で、血液で運ばれてきた栄養分をもとに基底細胞が、新しい細胞を次々に作り「有棘層」、「顆粒層」へと順番に押し上げて、一番上の角質となります。
保湿のメカニズム:角質細胞同士の隙間は、セラミドと呼ばれる細胞間脂質で埋められており、このセラミドに水分が蓄えられています。アトピー性皮膚炎の方は、このセラミドの量が少なく、また加齢とともにセラミドの量が減少します。さらに、角質層の表面には、毛穴の横にある皮脂腺から分泌される脂分と汗腺から出る水分(汗)とが混じりあって皮脂膜が形成され、水分の蒸発を防いでいます。皮脂の分泌は、女性では40歳代、男性でも50歳代を過ぎると低下してきます。このほか、角質層内には、水分保湿成分である天然保湿成分(ナチュラルモイスチュアライジングファクター)がありますが、同様に加齢とともに減少します。