Q50:保湿剤種類と特徴はどんなですか?

A: 大きく分けて4種類あります。油性成分あるいは吸水性・吸湿性をもつ成分が配合され、水分蒸散を防ぐ。保湿薬はその成分やメカニズムから4つに大別される。
★皮膚の表面に油膜を作り、水分の蒸散を防ぐもの(白色ワセリン):外用すると皮膚の表面に薄くフィルム状に広がり、皮膚の保護作用がある。中性で刺激性が無く安定性が高い。頻用される保湿剤だが、体に熱を持って痒みを増すという理由で赤ちゃんには控える  場合もある。短所は保湿力が無く、てかりやべとついた使用感を嫌う人も多いようですが、入浴後に使用すると伸びが良くなるし、保  湿効果が上がります。
★水分と結合し保湿するもの(ヒルドイドを代表とするヘパリン類似物質):特有のゴム臭があるが臭いがなく延びの良いものも市販されている。ヒルドイドは保湿効果が高い反面、皮膚の角層に吸収されにくい欠点がある。
★天然の保湿因子(ウレパールを代表とする尿素含有製剤):天然保湿因子としての作用時間が短いので頻繁に塗布する必要がある。ただし刺激性がありしみる事があること、バリア機能を低下させる場合があるので、アトピー性皮膚炎の子供に合わない場合も多い。
★その他(セラミド、亜鉛化単軟膏):セラミドは保湿効果も高く刺激性もべとつきもない。通常3%以上配合されてないと効果は少ないとされているが、製品によって一番良いセラミドは配合されていない。亜鉛化単軟膏も見直されている。