odake's web page  >>  パソコンで楽しむ  >>  パソコンの「困った!!」助け舟INDEX | DVDのメディアの種類が判らない

パソコンの「困った!!」助け舟 その他

DVDのメディアの種類が判らない

DVDの種類は、DVD-R・DVD-R DL・DVD+R・DVD+R DL・DVD-RW・DVD+RW・DVD-RAM・DVD-ROM と沢山あり、それぞれ用途や容量の違い、転送速度の違い、更に販売されているものには「データ用」と「録画用」の別があり、大変複雑です。

パソコンでデーターを保存するときや、自分で撮影したビデオや写真を記録するときはあまり気にしなくてもよいのですが、テレビ番組を録画したものをDVDに保存して他のビデオプレーヤーで見たいときは、注意しないと目的を果たせないことがあります。デジタルデーターは、記録する内容の著作権を保護するためにいろいろな仕組みがあります。

DVDの種類

構造

大きさはCDと同じで直径12cm、厚さ0.6mmの円盤を2枚張り合わせたもの。CDは記録できる容量が現在最大700MBですが、DVDは片面1層の場合4.7GB、「DL」(Double Layer)の片面2層では8.5GBです。

両面タイプのものもありますが、裏面を使うときに裏返しにしなければならずあまり普及していないようです。

どの構造でも使用する機器が対応していなければ使用できません。

DVD-R・DVD+R(追記型)

1回だけデータを書き込むことができます。再生可能な DVD プレーヤーが最も多く、低価格なので配布用メディアとして適しています。設定により、空きスペースに後から追記することができます。しかし、ファイナライズ (Finalize)されたメディアは、再生の互換性を高めますが追記できません。

「DVD-」も「DVD+」も基本的な仕組みはほぼ同じですが、規格を策定した団体が異なり、「+」に対応しない機器があるようです。

DVD-R DL・DVD+R DL

VD-R DL の "DL" は、DoubleLayer(ダブルレイヤー)の略で、記録層が2つあり、片面 1層のおよそ 2倍 8.5GB のデータを記録することができます。DVD-Rと構造はほぼ同じで、1回だけデータを書き込むことができます。新しい規格で使用する機器により対応していない場合があります。

DVD-RW・DVD+RW(繰り返し記録型 Re-Writable)

記録したデータを書き換えることができ、1,000回以上データを書き込み、削除することができます。 DVD プレーヤーでも再生可能なものがありますが、再生できない機器もあります。

DVD-RAM(Randam Access Memory)

10万回の書き換えが可能で、特別なライティングソフトを使用しなくても、ハードディスクやUSBメモリなどと同じように使うことができます。DVD-RAM 対応の機器でのみ再生や録画ができます。レコーダーにより対応していない場合があります。

DVD-ROM(読み出し専用型 Read Only Memory)

書き込みのできないDVD。コンピュータ用ソフトウェアの配布や、映画など映像作品の配布に利用されます。

データー用と録画用

販売されているDVDメディアに「データー用」と「録画用」があります。著作権で保護されたデーターを記録するときは「私的録音録画補償金」が代金に含まれている録画用を使います。自分が撮影したビデオを記録する場合は、著作権上の制限がないので、データー用でも使用できます。

大型店では、パソコン関係の売り場に置かれているものは「データー用」で、映像・音楽関係の売り場に置かれているものは「録画用」に分けられていることがありますが、商品の仕様を良く確かめて購入する必要があります。

CPRM 対応(Content Protection for Recordable Media)

「録画用DVD」には「CPRM対応」・「for CPRM」などと表示されています。

CPRM対応DVDは、通常のデータ書き込み領域以外の「BCA」(Burst Cutting Area)という部分に、そのメディア固有のユニークな(DVD一枚ごとに違う)「メディアID」という識別情報(暗号キー)が記録されいます。リードイン領域にMKB(Media Key Block)というもう1つの暗号キーがあります。MKBは生産ロットによって変更されます。

録画時は、対応している録画機器(パソコンではドライブではなくソフトウエアらしい)が持っている「デバイス鍵」とMKBで暗号処理が行われ、「メディアキー」が作られます。これをメディアIDで暗号化してディスクに書き込むという複雑な処理が行われます。

このDVDディスクを再生するときは、暗号化されたデーターを復号します。録画と逆の順序で、メディアID、メディアキー(MKB+再生プレイヤーのデバイスキー)で復号されます。

そのため、DVDディスクのデータをそのまま他のディスクにコピーしても、同じロットのディスクでMKBは同じでもメディアIDが個々のDVDで異なるため、再生できません。

こういう複雑なコピー制限でも、それを回避する技術がいずれ出来て破られることが繰り返されてきました。日本の著作権法では、「暗号化を伴う技術的保護手段を回避しての複製は、私的複製の対象外で違法」とされていますので自分の作品以外は「録画用」を使います。

転送速度

パソコン内でデーターを処理するときやテレビが表示する時は、利用する機器間や機器内のCPU・メモリ・記憶装置などの間でデーターが送受されています。送受する速さを「転送速度」と言い、1秒間に何バイトのデーターを送るか「bps」で表します。CD・DVD・BD(ブルーレイ・ディスク)は形は同じで、ともに転送速度を「等速」「2倍」「3倍」・・などと言いますが、それぞれの速さは違います。DVDの場合1.38MB/sが等速です。(CDは0.15MB/s、BDは4.5MB/s)

転送速度は理論値です。ドライブの機能やDVDメディアの性能により、使用できる速度は違います。高速であるに越したことはありませんが、実用の範囲内であれば良いと思います。記録に失敗する時でもより低速で記録すると成功するときがあります。


first upload:2015-1-9   御連絡はメールでお願いします。(質問に答えるページではありません。)