home >> パソコンで楽しむ >> パソコンの「困った!!」助け舟INDEX | はがきの郵便番号枠にきちんと印刷したい
郵便はがきの郵便番号枠の中に郵便番号をきちんと印刷するには、郵便番号の位置を正確にきめなければなりません。テキストボックスに中に入力して、テキストボックスの位置をマウスで目見当でドラッグして印刷を繰り返し微調整することもできますが、出来上がるまで何回も思考錯誤を繰り返すことになります。また、文字間隔を郵便番号枠に合わせるのも大変です。ここでは、位置ずれの長さを測り修正する方法を検討してみます。
郵便局で販売している「はがき」(昔は官製葉書と言っていた)や文房具店で売られたり印刷屋さんが印刷したりする「私製はがき」は、形・重さ・寸法が決められています。 日本郵便株式会社のWebページ 詳しくは「内国郵便約款(PDF)」
そして、郵便番号の記載の仕方は「内国郵便約款(別記[1](PDF)」に決められています。
2014年11月現在約款へはリンク切れとなっています。
私製葉書は大きさや重さに幅があり、実際に使われているものは僅かですが違いがありますが、郵便局で販売している「はがき」、は一定の大きさ(100mmX148mm)紙質で統一されています。Word のページ設定の用紙のサイズにある「はがき」は、この100mmX148mmですから、私製葉書を使うときは使う用紙に合わせて設定する必要があります。
郵便番号枠の上端 はがきの上端から 12.0mm+−1.5mm
縦寸法 8.0mm
横寸法 5.7mm
左端 はがきの右端から 55.7mm
間隔 1.3mm
三桁目後の間隔 1.9mm
郵便番号枠の位置は、約款別記[1]の私製はがきの場合では右のようになります。基準点を右上角として定めていますが、Word で印刷するときは左上角が基準となりますので、100.0mm - 55.7mm = 44.3mm で左端から 44.3mm になります。また、枠線の太さのためか間隔は幾分狭い感じですので、実際の葉書の郵便番号枠の位置を計測して設定するのが実用的です。
いずれにしても、郵便番号の数字がこの枠の中に収まればよいわけです。
なお、郵便番号のフォントはパソコンで記入するときは、「郵便番号の記載に用いる数字活字は、大きさが縦2.4〜6.0ミリメートル及び幅は縦対横の比率が1.2以上のもので、次の字体を標準とし、半角の数字活字は使用できません。」と3つの字体を示しています。
字体の制約は、郵便番号をOCRで読み取って区分けするときの精度を上げるためで、昔は「XXXゴシックを推奨」というようなことを聞いたことがありました。今は探してみましたが見つかりません。はがきソフトでは、郵便番号のフォントは変更できない仕組みになっているものが多いようです。Word のフォントに[OCRB]というフォントがあります。OCR(Optical Character Recognition:光学文字認識)に使うために日本工業規格(JIS規格)で規定されたフォントOCR-Bと思われます。郵便番号は自動読取区分機で読み取るのですから、このフォントを使うとよいと思います。ところがこのフォントは全角だけで半角がないようです。文字間隔の調整には半角のスペースを別のフォント(例えばMS ゴシック)する方法があると思い試しましたが、私の環境では思うように表示されず不安定でした。
プリント位置を詳細に設定するためレイアウトボックスを使いますが、テキストボックスを作ってから、レイアウトボックスに変換します。(テキストボックスでは数値で位置を設定できないためです。)
[挿入]タブのリボンの[テキスト]グループの[テキストボックス]をクリックし、下の[横書きテキストボックスの描画]をクリックし画面に戻ると、マウスポインタが十字に変わっているので、適当な場所で右下下がりにドラッグすると四角の枠が出来ます。
[挿入]タブのリボンの[図]グループの[図形]でオートシェイプの長方形を作って、長方形の中を右クリックし、[テキストの追加]でもテキストボックスは作られます。
注 Word 2003 の場合:メニューバーの[挿入][図][オートシェイプ]のオートシェイプツールバーで長方形を作る。
[ホーム]タブに移り、フォントサイズを[18]に、フォントを[MS ゴシック]にして、郵便番号を入力します。最初の3ケタを全角で入力し確定してから、キーボードの Shift+スペースキーで半角のスペースを入れて後の4ケタを全角で入力します。テキストボックスの大きさが郵便番号の大きさに合っていないときは、ハンドルで調整します。
この段階で文字間隔とフォントサイズはほぼ郵便番号枠に合っていますので、目見当で試し刷りを繰り返し、郵便番号枠の位置に合わせる事が出来ます。
用紙の左上の角からの距離(数値)で微調整するには、[レイアウトボックス]に変換します。
Word 2010 では、下記[レイアウト枠に変換]ボタンが無いので、右クリックして出るショートカットメニューで[テキストボックスの書式設定]ではなく、[その他のレイアウト オプション]をクリックし[位置]タブで数値による微調整が可能になります。
位置が確定したら、枠線を削除します。
[レイアウト枠]ダイアログボックスの下にある[rウィアウト枠の削除]ボタンは、レイアウト枠の内容を含め削除するボタンです。枠線を削除するときは次の手順です。なお、テキストボックスに戻ることはできないようです。
[サイズ]
[幅] [設定値]49.0mm
[高さ][設定値] 9.5mm
[水平方向]
[位置]44.3mm [基準]ページ [文字列との間隔]1mm
[垂直方向]
[位置]12.0mm [基準]ページ [文字列との間隔]0mm
前項の[レイアウト枠]ダイアログボックスに、右の数値を入力してはがきの郵便番号の枠にプリントできるか試してみました。
結果はかなり良いところまで行きますが、私の環境では微妙にずれるところがありました。前項の試し刷りをして調整する作業が必要でした。
プリンターのドライバーの機能で、[ヘッド位置調整]という機能があります。自動と手動がありますが、プリンタをセットアップしたときに調整済みのはずです。
パソコンとプリンタとの間に位置ずれが生ずる原因があるのかもしれません。
フォントの大きさや間隔は、フォントの種類によって違います。使用するフォントによってフォントサイズや文字間隔を変える必要があります。
フォントサイズを[19]にしたい時は、スピンボタンをクリックしたときのリストにありませんので、キーボードから入力します。フォントサイズを[19]に確定してから郵便番号を入力します。(郵便番号を入力してから、選択してリストにないサイズにすることはできないようです。)
郵便番号の3桁目と4桁目の間の間隔が半角スペースでは枠に収まらないときは、3桁目と4桁目の数字を選択して、文字間隔を設定します。
差出人の郵便番号枠については制約はありませんが、同じように枠に収めることは可能です。
宛先の住所・氏名・敬称を入力するするスペースを縦書きテキストボックスを配置し、差出人も入力して、テンプレートとして[名前を付けて保存]をしておけば、枚数の少ない通信の時の再利用に便利です。