home >> パソコンで楽しむ >> Wordで作品ラベル作成の手順
作品展に出品される作品に作者や題名を書いたラベルを添付します。出品数が多いと作成や整理が大変ですが、Excelでデーターを作り、Wordで差し込み印刷が出来れば、件数が多くても大丈夫です。
差し込み印刷は文書の宛名などに使われ、Wordは既成ラベル用紙に対応した使い方を中心にしています。ここでは、絵画の作品展を想定して、既成のラベル用紙ではなくA4用紙に4枚のラベルをプリントします。
Word 2007 を中心に説明し、Word 2003とWord 2010 については補足してあります。
ここで作ったExcelのデータファイルを使い、受章者一覧表を作ることが出来ます。別ページへ「出品一覧表から受賞者一覧表へ」
いずれの場合も両方のファイルをパソコンに保存してから開いてください。(Wordの差し込み印刷ファイルは開くときに、Excelのデーターファイルを選択する必要があります。詳しくは[]. 差し込み印刷の注意する事項]を参照)
Office2003 の場合
Excelのデーターファイル sampledata.xls 23.50KB
Wordの差し込み印刷ファイル samplelabel.doc 43.50KB
Office2007/2010 の場合
Excelのデーターファイル sampledata.xlsx 11.64KB
Wordの差し込み印刷ファイル samplelabel.docx 18.45KB
参考:このページをWordの文書にしたもの A4 10ページ label.docx 32.19KB
必ず1行目に項目を入力する。シートのタイトルは書かない。フォント・フォントサイズ・色などの書式は、Wordのファイルで設定するので、ここでは既定値のままにしておく。
「番号」は整理のためにつけるもので一連番号でもよいし、学校・幼稚園ごとに区別するアルファベットを付けた一連番号でもよい。
(作成済みのラベルがあればそれを使用できる)
Wordの表機能で薄青色のラベル4枚が表示されるが、4番目が次のページに表示されることがある。
3番目の下の線にマウスポインタを当て、アイコンが二重線に上下の矢印に変わったら少し上へドラッグすると、4番目のラベルが1ページに現れる。さらに下へ少しドラッグすると1ページいっぱいに収まる。
また、4枚が1ページに収まっているが、2ページ目に段落記号が表示されることがある。4枚目の下の線を少し上へドラッグすると最後の段落記号が1ページに移動し2ページ目が消える。
線をドラッグするときにAltキーを押しながらドラッグすると細かい作業が出来る。
(Word 2003では作業ウインドウで作業を続けられるので、この項の作業は無い。)
1番目のラベルに表を作り、デザインする。
あらかじめ一番目のラベルに改行を入れておき、表を挿入する行にカーソルを置いてから次の操作をするとやりやすい。
Excelで作った差し込むデーターファイルを指定し、1番目のラベルの差し込む位置にデーターの項目を挿入する。
表の枠外に差し込みデーターの「番号」を小さいフォントで入れておくと、ラベルを切り離した時にデーターファイルとの関係を判断しやすくなる。
1枚目のラベルが出来上がったら、[差し込み文書]タブの[文章入力とフィールドの挿入]グループの[複数ラベルに反映]をクリックすると、下の3つのラベルにコピーされる。
(Word 2003では[ラベルの配置]の[すべてのラベルの更新]ボタンをクリック。パソコンのスペックによるのか、この段階でWord 2003が強制終了することが度々あった。)
[結果のプレビュー]グループの[結果のプレビュー]をクリックすると、データが差し込まれて表示される。
(Word 2003では[ラベルの配置]の下の[次へ ラベルのプレビュー表示]をクリック。)
出来上がった4枚のラベルを切り離すときのガイドになる罫線を目立たないように引く。
[印刷プレビュー]で見ると、灰色の点線が引かれているのを確認できる。
終了したら、[差し込み文書]タグの[完了と差し込み]をクリックし、メニューの中の[文書の印刷]をクリックすると印刷範囲を設定して差し込み印刷をすることができます。(通常の印刷では表示されているページ(4個のラベル)だけが印刷される。)
(Word 2003では[ラベルのプレビュー表示]の下の[差し込み印刷の終了]をクリックし、[印刷]をクリックすると印刷できる。)
Word 2003 の場合を作業ウインドウで操作する方法を書きましましたが、別にツールバーを表示させて、作業する方法があります。
メニューバーの[ツール][はがきと差し込み印刷][差し込み印刷ツールバーの表示]でツールバーを表示できます。ツールバーのアイコンをポイント(マウスポインタを載せる)すると、そのアイコンの説明が表示されます。
前項まで差し込み印刷の文書の作り方を説明しましたが、通常の文書とは異なり実行時に戸惑うことがありますので、この項で補足します。
差し込み印刷文書を開くと、「この文書を開くと、次のSQLコマンドが実行されます。SELECT*FROM 'Sheet1$' データーベースからのデーターが、文書に挿入されます。続行しますか?」というウインドウが出ます。
[はい]ボタンを押すと、挿入するデーターファイルを指定するウインドウが出て、正しく指定すると差し込み印刷が出来る文書が開きます。
[いいえ]ボタンをクリックすると、通常の文書として開きます。通常の文書では、[差し込み文書]タブのリボン(Word2007/2010)や[差し込み印刷ツールバー](Word2003)は色のつかないアイコンが多くアクティブ(活動できる状態)でなく差し込み印刷はできません。(次項参照)
「この文書を開くと…」のウインドウが出ないで、文書が開く場合がありますが、このときも通常の文書で差し込み印刷はできません。(次項参照)
差し込むデーターのファイルは、1行目の項目名が差し込み文書のフィールド名と一致していることが必要です。(V. 差込フィールドの挿入でリストからフィールドを選択しているので、通常は一致している)誤って別のファイルを指定すると、差し込み印刷はできません。(次項参照)
挿入するデーターのファイルの指定を間違ったときは、[差し込み文書]タブをクリックすると、リボンの左側のアイコンがアクティブになっていて、右側の例えば[結果のプレビュー]グループなどは薄い色になっていてレコード番号が表示されていません。
正しいデーターファイルを指定するには、次の操作をします。
[差し込み文書]タブのリボンの左側の多くのアイコンに色が付きアクティブになり、[結果のプレビュー]グループの[レコード]に「1」のレコード番号が表示されています。[次のレコード]をクリックすると「2」に変わります。この時文書の1番目のラベルは、2番目のデーター(データファイルの3行目)が表示され、最後の4番目のラベルには5番目のデーター(データファイルの6行目)が表示されます。
文書の[差し込みフィールド]の部分(<< >>で囲まれた部分)がフィールド名になっているときは、[差し込み文書]タブのリボンの[結果のプレビュー]グループの[結果のプレビュー]をクリックすると各フィールドのデーターが表示されます。
Word 2003 では、[差し込み印刷ツールバー]の[C.差し込んだデータの表示]をクリック。
上記で分かる通りWordの[差し込み印刷文書]とExcelの[データファイル]セットです。ファイルは違うフォルダにあっても構いませんが、[差し込み印刷文書]から[データファイル]を指定できなければなりません。
はがき・封筒の宛名や宛名ラベルとか一般文書に住所氏名を個別に差し込むなどの場合は、Wordの標準フィールドとアドレス帳などのデータファイルとフィールドの名前が違うことがあります。そのような時は、[差し込み文書]タブのリボンの[文章入力とフィールドの挿入]グループの[フィールドの対応]でフィールドごとに対応させることが出来ます。
(Word 2003では、[差し込み印刷ツールバー]で中ほどのアイコン[フィールドの対応]をクリックする。)
手順に従って作成した差し込み文書のファイルを普通に保存すれば、次に起動するときにはデーターファイルを読み込むウインドウが出ます。しかし、作成した差し込み文書の[差し込みフィールド]の部分(<< >>で囲まれた部分)を修正して保存したファイルは、データーファイルとの関係が無くなり普通文書になり、差し込み印刷が出来なくなります。次に起動すると、4枚のラベルだけ表示されます。
これを修正するには、前記「正しくデーターを読み込む」の正しいデーターファイルを指定する手順により[データファイルの選択]をし直し保存します。
差し込み印刷を実行する前に、データファイルや差し込む文書の内容、フィールドの挿入に,間違いがないかよく点検していても、印刷してから間違いが見つかることがあります。修正方法は間違いの規模によって変わると思います。
限られたレコードの修正の場合は、修正を要するレコードだけのデータファイルを作って[宛先の選択]で選択し、差し込み印刷するのが分かり易いと思います。(勿論全体のデータファイルも修正しておくのが無難です。)
差し込み印刷では印刷時に印刷の範囲を[すべて][現在のレコード]の外[最初のレコード〜最後のレコード]と連続した範囲を指定することが出来ますが、1ページ4枚のラベル(レコード)が印刷されますから、修正するレコードだけ印刷し直すのは難しいです。
データーの数が多い場合は、一度に差し込み印刷をするのは大変ですから、データーファイルを適当なデーターに分割して保存し、差し込み文書でデータファイルを選択し直して印刷することが出来ます。
また、データファイルを一つのファイルにまとめておいて、差し込み印刷をするときに、印刷範囲に[レコード]番号の範囲を指定して、分割して印刷できます。
ここでいう[レコード]番号とは、データーファイルの項目の[番号]ではなく、差し込み文書に差し込まれたデーターの番号です。[差し込み文書]タブのリボンの[結果のプレビュー]グループ(Word2003では、[差し込み文書ツールバー])の[レコード]に表示される数字のことです。
Excelのフィルタ機能を使って、特定の条件のレコードを抽出して、新しいデータフィルを作ることも出来ます。
氏名など文字により書体が異なる場合(異体文字)に、特定の文字のフォントを変更したいときがあります。
特定のラベルの特定の文字のフォントを変更したいときは、データーファイルを読み込んだ後で、そのラベルの変更する文字を選択して、Wordの[ホーム]タブのリボンの[フォント]グループのフォントの種類を変更します。
全体のラベルの特定の項目のフォントを変更するときは、Wordの[差し込み文書]タブの[結果のプレビュー]グループ[結果のプレビュー]をオフにして、4枚のラベルの変更する項目名の<< >>の中の文字を選択して、フォントの種類を変更します。
変更後ファイルを保存すると、普通の文書になり差し込み印刷が出来なくなります。前記の[差し込み印刷文書を保存する場合]と[正しくデーターを読み込む]を参照して、[データファイルの選択]をし直し保存します。
ページの一番下の横線が印刷されないことがあります。 プリンターの関係、フォントサイズ、ラベル(上のラベルも含む)の中の文字(行)数などによると思われます。影響が小さい場合は、II. 差し込みラベルの作成の囲み記事を参照して、4番目のラベルの下の線にマウスポインタを当て、アイコンが二重線に上下の矢印に変わったら少し上へドラッグすると改善されることがあります。