柏崎市立博物館

「越後の貸鍬用具」国登録有形民俗文化財指定記念

公開展示「貸鍬(かしぐわ)」って知っていますか?

雪国・越後が育んだ農具のレンタルシステム

鍬は、農家の必需品です。不思議なことに、本県上・中越地方の農家では、この重要な鍬を自家では所有せず、鍛冶屋から貸し出してもらう「貸鍬」という慣行を江戸時代から続けてきました。鍛冶屋は、農閑期になると貸し出し料として米(戦後は現金)を回収するとともに、必要があれば傷んだ刃先などを随時修理(メンテナンス)して、また翌春に農家へ貸し出すのです。積雪期に鍬を使用できない当地の農民にとって、むしろ合理的なレンタルシステムであったと言えます。

このたび当館所蔵の貸鍬関係資料266点が「越後の貸鍬用具」として国の登録有形民俗文化財に指定されました。本展ではこれを記念し、全資料を一堂に展示し、広く県民の皆さまに公開するものです。これを機に、越後の農民と鍛冶屋が育んできた珍しい鍬をめぐる民俗文化について理解を深めて頂ければ幸いです。

会場
当館エントランスホール(観覧無料)
期間
平成23年2月5日〜4月24日

貸鍬帳

貸鍬に鍛冶屋の銘を打つ

貸鍬調査のこれまで

柏崎市立博物館では、昭和62年の特別展「柏崎の職人」を皮切りにして、貸鍬に関する調査、及び用具の収集・整理を継続的かつ集中的に行ってきた。その中心となったのが三井田忠明氏(前館長・平成21年3月退職)であった。

調査に関しては、平成9年に新潟県内の貸鍬に関する調査報告書『貸鍬慣行』を刊行しており、これは日本における貸鍬慣行の詳細な調査報告書としては唯一のものである。

用具の収集・整理に関しては、通常、貸鍬を行う鍛冶屋は、廃業すると貸鍬帳を燃やし、貸鍬を農家に譲渡してしまうことが多いため、極めて困難な作業となった。さらに平成21年秋以降からは、文化庁の助言と指導を受け、改めて三井田前館長とともに追加調査と資料収集を精力的に行ってきた。

4半世紀に及ぶ地道な調査・研究・収集作業が実を結び、一定量の収集・保管・整理をみるに至り、晴れてこのたびの国の登録有形民俗文化財となった。

補充調査を行う三井田忠明氏
(長岡市・白井鍛冶屋にて 平成22年9月)

文化庁担当技官の確認調査
(当館 同22年8月)

中栄鍛冶屋にて
(小千谷市片貝 同22年3月)

柏崎市立博物館
【開館時間】
9:00-17:00
【休館日】
月曜日(祝日の場合は翌日)
【入館料】
常設展示:無料
プラネタリウム:大人200円(160円)小人100円(80円)
()は団体料金
【プラネタリウム投影時間】
土曜日:14:00
日曜日・祝日:10:30・14:00
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新潟県柏崎市緑町8-35
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