&size(24){日本語ワープロ  松};
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松(まつ)とは、管理工学研究所が開発したMS-DOS時代の日本語ワードプロセッサ(パーソナルコンピュータのアプリケーションソフトウェア)。
名前の由来は「松竹梅」の「松」より。パソコン普及初期にジャストシステムの一太郎と人気を二分し、一太郎のシェア拡大以後も動作が軽快なことから愛用する者も多くいた。パーソナルコンピュータのオペレーティングシステムの主力がMicrosoft Windowsに移行した後、ユーザは他のワープロソフトに移行した。

「松」の変換機能を独立させた日本語入力フロントプロセッサ「松茸」とシェアウェアとして発表された松風についても記述する。

**まとめて松の歴史を概観します。 [#i34ab224]

*登録フォームのサンプル [#zcc79660]
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*リストと検索フォームのサンプル [#o93a85c9]
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***他社のワードプロセッサソフトとの違い [#a600e724]
管理工学研究所は先述の通り初代PC-9801の開発に関わっていたため、PC-9801をターゲットに開発していた。特にPC-98アーキテクチャに熟知していた為、松は同業他社に比べ軽快に動作した。後に他社製ワープロソフトではC言語で開発されるものも増えるが、「松」は一貫してアセンブリ言語で開発された点もこれに寄与している。これには同社の開発者がスピード狂であったことも要因とされる。

多くのワープロソフトでは、起動直後に編集画面に遷移するが、「松」は起動すると初期起動メニュー(ワープロ機器と同様の初期メニュー)に遷移する。
ファンクション・キーを使って機能を選択する。PC-9801のキーボードはファンクションキーが5個連続して1ブロックになっており、この5個という数が端と中央のキーを覚えやすくできていた。ファンクションキーで機能を選択するという方法は、管理工学研究所のソフトウェア「桐」などに踏襲されている。
プリンタにネイティブに対応するためプリンタドライバが充実していた。ただし飾り文字などもプリンタの能力に依存するため、別のプリンタで印刷すると意図した印字ができないことがある。

「新松」以降「カスタマイズ」「目次・索引作成」「マクロ」など他社製ワープロソフトに先んじて実装した。
「新松」以降は松茸が無くても起動する。
ある出版社では「松」形式のファイルで入稿を行っていた。日本語組版システム「Edian」が管理工学研究所開発のため「松」で編集作業すると作業効率も良かったとされている。
「松」の文書ファイルの拡張子は一貫して「BUN」である。
なお、「『超』整理法 - 情報検索と発想の新システム」(野口悠紀雄 中央公論社 1993年 ISBN 4121011597)の中で「松」が大きく取り上げられていたが、これは文書の読込の際のファイラ画面に特徴があるためである。「松」ではファイル読込時のファイラ画面で「松」の文書ファイル(表題を付けずに保存したもの)やテキストファイルの冒頭を表示することができたが、「超」整理法ではこの点を評価したものである。この機能は「松風」(仮称)にも引き継がれた。

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