日本ぐるっと一周海交流<西回り>

航 海 日 誌

2004.6.25(金) 

ハウステンボスを満喫

ハウステンボスは今日も雨。
 
せっかくハウステンボスにいるのに、
やっぱり見れば見るほど、船体の損傷が痛々しく・・・
他にも色々と整備したい部分が満載なので、
今朝は早くから必死で整備に取り掛かっています。
 
しかし、お天気が悪いために、外側の整備がほとんどできず、
船内の整備が終わった後は、ハウステンボスで遊ぶしかない状況。
(困ったような有難いような微妙な感じですね。 by.広報担当者)
 
まずは、ハウステンボスマリンクラブさんを訪れて、
東京ヨットクラブさんからお預かりしてきた親書をお渡しして来ました。
 
ハウステンボスマリンクラブは、素敵な建物の2Fにクラブハウスがあるうらやましい環境。
こんな環境の中でいつもヨットを楽しめるなんて夢のようですね。
 
ハウステンボス内の運河巡り(カナディクルーズ)も楽しみ、
昼食を取った際には、雨の日限定オリジナルデザート(無料)もしっかりといただきました。
 
艇長夫人は、広報担当者の代理(?)で名探偵コナンツアーに挑戦。
500円払ってがんばって推理したものの、思ったよりも難しくて謎が解けず、
記念の銀メダル1つがおみやげだそうです。
 
夜は、また花火を楽しみほっとひと息つきました。
 
 

この建物の2Fに、ハウステンボスマリン
クラブのクラブハウスがあるのです。

ハウステンボスマリンクラブさんへ
東京ヨットクラブさんからの親書を。
 

運河の上には、こんなアーチが。(バス路線脇から見た風景。)
 

オランダの古い教会のような展望台(400円)から見下ろしたマリーナ停泊中の『いそしぎ』。
どれが『いそしぎ』か、すぐにわかりますか?
 

プライベート桟橋付きの別荘。
 

全景が見渡せます。
(昨日通ってきたコースも見えました。)
 

 

優雅に運河巡りをしてみました。
 

こんな感じで船からの景色が楽しめます。
 

夜のマリーナもいい雰囲気です。
 
 
昨日、地域交流センターの方から吉川艇長に電話があったそうです。
 
吉川艇長は、昔からひとりで何でも背負い込んで胸にしまって、
周りの人たちには徹底して余計な心配をかけない性格なので、
目のことも必要最小限の人にしか話さず(艇長夫人にまで内緒だったくらいですからね)、
祝島での船体破損についても、誰にも何も言わなかったのです。
 
なにせ、広報担当者にもオフレコにするように・・・と言っていたくらいですから、
地域交流センターの海交流ホームページ用のレポートにも当然書きませんでしたし・・・。
 
そんな訳で、スケジュールや寄港先を決めたり、色々と各地での予定を調整してくださっている
地域交流センターの方たちは、祝島での事件を全く知らなかったのです。
 
前半の航海終了を機に、この航海日誌の中で広報担当者が勝手に暴露した内容を見て、
初めて大変なことになっていると気づいて連絡をくれたようです。
 
しかし、そういう性格の吉川艇長なので、いつもの調子で、
「いやいや、大したことないですから気にしないで下さい」と笑って話していました。
 
たぶん会話を聞いていた『いそしぎ』自身は、「結構 大したことあるんですケド(涙)」と
訴えたい気持ちで泣いていたのではないでしょうか(笑)
 
地域交流センターの方にも、余計なご心配をおかけしてしまっていますが、
きれいごと・良い事だけを報告するのではなく、
問題点も明らかにすることで、次に活かして欲しいという気持ちで包み隠さず書いています。
 
 

祝島と言えば、個人で素敵なホームページを開設されている方が何人かいらっしゃいますが、
その中のおひとりが、ニュースという形で『いそしぎ』のことを入港前から
ご自分のサイトで取り上げてくれていました。
 
そのサイトの中に載せてある、祝島の写真がとても素晴らしいのです。
海や空の色々な表情を上手くとらえていたり、
島の温かく懐かしい空気を感じられる気がするいい写真もあります。
 
艇長からの話だけでも祝島に行ってみたいと思っていたところへ、
そのサイトとの出逢いで、ますます行ってみたくなりました。
 
そのサイトを運営されている方とメール交換をさせていただいたのですが、
文中にあった言葉のひとつひとつに、更にその気持ちは強くなりました。
 
何もないけど、瀬戸内海の島の中でも自然が自然のまま昔と変わらず残ってる島で、
海と空気の綺麗さは自慢できること、
そして、「何もないという贅沢」という言葉にも説得力がありました。
 
今は、とても大きな問題を抱えているわけですが、
“「海の駅」として機能するような幸せな方向にいけばいいですが・・。”
とも書いてありました。
 
島の温かさを感じられるそのメールの最後は、
“いつの日かおいでください。
そのときまで今と変わらぬ島のままありますように。”
という言葉で締めくくられていました。
 
今回 『いそしぎ』は、祝島で残念な事故があり、
痛々しい傷跡はまだそのまま残っていますが、
一度失敗したことは、もう二度と繰り返さずに済むでしょうし、
それはそれとして、祝島の魅力はそんな傷くらいで消えてしまうものではありません。
 
少しでもたくさんの方に、祝島や瀬戸内海の魅力が伝わるといいなぁ・・・と思います。
 
 
今回の航海で、行く先々で遭遇したのが市町村の合併問題でした。
 
合併により、合理化されるなどのメリットも多々あるのでしょうが、
慣れ親しんだ街の名前が消えてしまうさみしさは、どうすることもできない問題です。
 
くじらの街・太地では、住民の反対で合併が白紙に戻り、「疲れた」という理由で、
何期も務めた町長さんが辞任されたというニュースが何日か前にありました。
 
今までは、日本の中のどこかにある遠いところの話だと聞き流していたようなことも、
この『日本ぐるっと一周海交流』の航海により、たくさんの街に親しみを覚え、
まるで自分の街のニュースのように受け止められるようになっている自分に気づきました。
 
台風6号のニュースでも、ものすごい暴風雨の映像が映った串本をはじめ、
各地の様子を見ながら、ふるさとのような気持ちで心配しました。
 
広報担当者として、航海日誌を更新していただけでもそんな気持ちなのですから、
実際に周ったクルーたちは尚のことでしょう。
航海日誌を見てくださった方の中にも、同じような気持ちになったという感想を書いてくれている方も
いらっしゃいました。
 
そんなひとりひとりの気持ちの変化だけでも、この事業はじゅうぶん価値があるように思います。
日本が今まで以上に丸ごと仲良くなれる、ひとりひとりが優しい気持ちになれる・・・
形には表れにくい部分かもしれませんが、とっても大切なことだと感じています。