チョコとの出会い


私の家には猫がいる。迷い猫である。
平成13年7月、見た目に良さそうな猫が我が家の玄関前に歩いてやってきた。シャム猫である。
かつおぶしをやると、喜んで食べた。これが一番最初の出会いであった。
それから私の家の周りに居座るようになった。
飼い主がどこかにいるはずだからと思って、
『迷い猫あずかっています』と市の広報に紹介してもらったが、
どこからも問い合わせはなかった。
それ以来、毎日エサをやり、玄関先に寝床を作ってやり、世話をするようになった。
しばらくして、名前も付いた。顔の色がチョコレート色みたいなので、チョコと名付けられた。
チョコは迷い猫である。飼い猫ではない。
時々は家の中に入れてもらえるようにもなったが、最後は玄関先に追い出されてしまう。
冬でも寝るのは、玄関先である。風邪を引いて、くしゃみをすることもある。
弱いくせに、他の猫とケンカをして傷ついて帰ってくることもある。
ノミを持ってくることもある。雀を自分で捕って食べていたこともある。
私が仕事から帰ってくると、「ニャー」と出迎えてくれる、かわいい迷い猫である。
最期の瞬間まで面倒を見たいと思っている。
来たばかりの頃のチョコ
今現在のチョコ
寝ているチョコ
今では色も黒くなり、まるまると太ってしまいました。