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柏崎市の子育て支援に役立ててほしいと、1千万円の目録を贈る入澤理事 長(左から2人目)=22日、市役所市長応接室 (2024/04/24)


市内愛好家が作ったつるし雛が飾られた座敷=市内新道の史跡・飯塚邸 (2024/04/23)


幅広いジャンルで楽しませた新生音市場。この一つ、太鼓集団「鼓明楽」 は会場と一体感となり、エネルギッシュなステージを繰り広げた=21日、 アルフォーレマルチホール (2024/04/22)

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劇研が全国アマ演劇大会で「いくさあらすな」

 「人に与えた苦しみは忘れずに次の時代に語り継ごう」「永久の平和のためにいくさ、あらすな」──。19日から開かれる第37回全国アマチュア演劇大会(日本アマチュア演劇連盟主催)に、柏崎演劇研究会(長井満代表)が朗読劇「いくさあらすな」で、東京・新国立劇場小劇場の舞台を踏む。平和への願いを伝えようと、1週間後に控えた本番を前に、熱心な練習が続いている。

 大会は国内のアマ演劇の向上を目指し、一般や高校生など各地で活躍している団体が集まり、交流を深めることが目的。上演に当たっては、主催者の推薦を受けた団体に限られ、今年は8団体。柏崎劇研は、同大会へは通算35回目の出演だ。市教委の小学生演劇教室出身の3人を含み、小学4年生から66歳まで層の厚いキャストをそろえた。

 朗読劇「いくさあらすな」は、満洲柏崎村の悲惨な最後を書いた深田信四郎さん、信さんの共著をもとに、長井代表が脚色・演出。女性デュオ・Kiroroの「未来へ」をリコーダーで奏でてプロローグにし、開拓村を出た後の苦難の長い行程が語られる。全員が黒づくめの衣装をまとい、人々を待ち受けた幼子の死や両親との別れ、陵辱されて死を選ぶ女性などの悲惨な状況を描き出していく。

 長井代表は「中近東などで、きな臭い話がある時だけに、平和を願う『いくさあらすな』の思いを伝えることが大切だ。自分の国の安全、家族の安全を真剣に考えなければならない時代。どこへでもこの思いを伝えていきたい。また、新国立劇場で上演できることを一つの節目に、これからも活動を続けたい」と話した。

 一方、引率責任者の牧岡孝さんは「この劇には、20世紀を生きてきた私たちが、21世紀に生きる子どもたちに、日本の将来を託す時、確かに伝えていかなければならない『いくさあらすな』=『決して戦争するな』(真実の歴史を勉強せよ)というすばらしいメッセージがある」と力を込めた。

 柏崎劇研の上演は大会2日目に当たる20日午後4時半から。柏崎から応援のバスツアーも組まれている。

(1999/ 3/11)

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