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新潟中央銀行破たん申請

 金融監督庁から早期是正措置を受け、自力再建を模索していた第2地方銀行の新潟中央銀行(本店・新潟市、永村弘志頭取)は1日、金融再生法に基づく破たん処理を金融再生委員会に申請、受理された。市内駅前2の柏崎支店(井上勝利支店長)では前夜新潟市で開かれた支店長会議を受け、2日午前、支店行員に対する説明会が開かれた。

 同行は早期是正措置を受けた6月以降、中小企業や自治体から約1万2000件の出資内諾を取り付け、いったんは再出発を果たすかに見えた。しかし、後任頭取の突然の交代劇、増資計画の中止などで株価も額面割れした。約4カ月間に預金額の1割にあたる約1,070億円が流出した。金融再生法に基づく破たん処理では、金融再生委員会が直ちに派遣する金融整理管財人のもとで通常通り営業を続け、日銀の支援で資金繰りに不安が生じないよう万全の措置が取られる。預金は全額保護される。

 柏崎支店では、管内百55の取引先でつくる新交会を中心に、個人も含め150件ほどの増資の内諾が得られていたという。しかし、約40億円の増資引受先だった語学学校経営NOVA(ノヴァ)=本社・大阪市=との交渉がうまくいかず、増資計画が中止になった後、顧客の預金引き出しが増えた。

 破たん申請の報道が流れた1日、同支店では午前中からいつもより多い顧客が預金の引き出しに訪れ、午後から窓口が混雑した。同支店では「突然のことでびっくりしている。今朝の朝刊で初めて知った」と驚きを隠さなかった。通りに面したガラスには「ご安心下さい。預金は平成13年3月31日まで国(預金保険機構)により全額保護されております」と書かれた3枚の張り紙が張られた。新潟市の本店では午後から夜にかけ、臨時取締役会、支店長会議が開かれた。

 各支店の行員に対する説明会は、2日午前9時から行われた。柏崎支店では8時半ごろから約20の行員が私服姿で訪れ、裏口の郵便受けに届いた朝刊に重い表情で見入っていた。男性行員の1人は「柏崎ではこれまで、比較的冷静に受け止めてもらえたと思う。でも、年金暮らしのお年寄りなどは心配を募らせていたようだ」とし、別の行員は「まさかここまでの事態に至るとは思わなかった。きのうは預金を引き出す顧客が多かった。説明を求められても、『預金は全額保護されます』と答えるしかなかった」と話した。前夜の支店長会議に出席した井上支店長は午前9時ごろ到着し、「まだ残している仕事があるから」と足早に店内に入った。

(1999/10/ 2)

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