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東海村事故でプルサーマル1年延期へ

 西川市長は8日夕、茨城県東海村の臨界被ばく事故をめぐって開かれた市議会臨時会で、東京電力柏崎刈羽原発3号機のプルサーマル(軽水炉のプルトニウム利用)計画について、来年実施することは今回の事故で「無理」と述べ、1年延期したいという考えを公式に表明した。市長は今春のプルサーマル計画事前了解の時に5つの要件を挙げ、東電が予定している2000年実施を認めるか、2001年に延ばすかを、今年11月と見られる安全審査終了前に判断するとしていた。今後、県・刈羽村との協議を残しているが、現段階では延期を東電に要請することがほぼ確実な情勢となっ た。

 臨時議会では、国に送付する「原子力発電所並びに原子力関連施設における安全審査体制の抜本的見直しを求める緊急意見書」を全会一致で可決。その意見書でも、安全対策構築を要求した項目の中で「プルサーマル計画実施の延期を含んだ原子力政策の停滞をいとわず」と言及した。

 市長は意見書可決後に発言を求め、「今回の事故を限りなく重く受け止める必要がある。事実を直視する中から、総点検・改善への取り組みが強く要求される」とした。さらに、プルサーマル計画の実施時期を近く判断することに触れ、「なるべく早く進めるという選択には無理があると考えている」と述べた。

 その後、取材に応じた市長は、今月下旬に県や刈羽村と実施時期を協議したいとし、1年延期に知事も賛同してくれるのではないかという観測を示した。また東電との関係については「(臨界事故の)こういう環境を考えると、延期を表明することで信義を損なうとは思わない。正式に要請することになったら、誠意を持って理解をいただくしかない」と語った。

 柏崎原発3号機のプルサーマル計画は今年4月から安全審査が行われており、東電は国の設置許可を得た後、12月から来年4月にかけて行う第5回定期検査でMOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料を装荷したいとしてきた。

 飯塚晴紀・社会クラブ市議の話 市長は、議会がプルサーマル延期を入れた意見書を可決したことにも配慮したのではないか。ただ基本的には、プルサーマルを受け入れることに変わりない。われわれは、計画を中止させたい。

 東京電力柏崎刈羽原子力発電所広報部の話 自治体から正式に申し入れがあったわけではないので、まだ何とも言えない。申し入れがあれば、真摯(し)に検討することになるだろう。

(1999/10/ 9)

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