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原発温排水で栽培漁業試験 市が海生研に委託

 東京電力柏崎刈羽原発の温排水を利用した栽培漁業の事業化に向け、クルマエビやアコヤガイの育成試験調査が市の委託により、市内荒浜四、財団法人・海洋生物環境研究所実証試験場(海生研)で進められている。

 市では温排水の熱エネルギーを地域振興に結びつけたいと、平成10年度に漁業振興の調査検討委員会(委員長=渡部終五・東京大学大学院農学生命科学研究科教授)を立ち上げ。水産業、発電所と漁業との現状把握、栽培漁業先進地や柏崎近海の漁業環境・漁場資源の調査などに取り組んできた。

 今年度はこれまでの議論を踏まえて栽培対象をキジハタ、クルマエビ、アコヤガイに絞り、11月から海生研に委託して、稚魚・稚貝を普通の海水と温排水で飼育し、その成長具合、生理・生態、生産技術など専門的な立場から比較検討している。キジハタは柏崎近海で獲れるハタの仲間。クルマエビは荒浜で長年にわたって放流事業が続けられてきた。アコヤガイは真珠養殖の母貝で、良質な貝の需要は多く、柏崎付近がその北限とされている。

 原発から海生研に送られてくる温排水は、海水温より約6.5度高く、12月の今の時期は海水温が14度前後、温排水は20度くらい。稚魚・稚貝の最初の生育測定は今月末の予定で、正確なデータは今後になるが、海生研では「この季節は水温の関係でほとんど動かなくなるクルマエビが温排水では活発にエサを求めて動いており、半年くらいのサイクルで出荷出来るサイズに育てられる可能性が見えてきた」とする。また、キジハタは温排水栽培の方がはるかに大きく育っている。アコヤガイは水温の高くなる夏場対策がポイントになりそうだという。育成試験は今後、約1年にわたって行われ、栽培手法などいろいろなデータを求めていく。

 海生研の片山洋一場長は「海生研としても何らかの形で地域の役に立ちたい。委託を受けたことで、地元の人たちとの接点も増え、喜んでいる」と話している。

(2000/12/26)

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