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高柳にIターン石筒さんが職訓校で建築学ぶ

 市内栄町、県認定の柏崎高等職業訓練校(武藤昭宗校長)の木造建築科にこの春、横浜市からIターンで高柳町にやってきた石筒博さん(60)が入学した。長年勤めた会社を退職し、平屋の茶室を建てたいとの夢をかなえるため、同市のマンションに妻の定江さん(63)を残して、今は1人いなか暮らし。鉛筆しか持たなかった手に、かんなやげんのうなどの大工道具を持ち、10代・20代の”同級生”たちと腕を磨き合っている。

 父親が大工の家庭に育った石筒さんは中学を卒業した時、同じ道に進んではどうかという話もあったが、母親の反対で断念。鉄道学校、工業高校定時制で学び、卒業後は旧国鉄の外郭団体の不動産会社などに勤務した。サラリーマン時代は営繕、営業関係に籍を置き、一級建築士の免許も取得した。

 しかし、実際には大工の経験はなく、父の残した大工道具を使い、平屋の茶室を研究して建てたいという夢を温め続けた。ただ、マンション住まいでは大工仕事は出来ず、訓練校に通えて、しかも作業場が確保できる物件を求めていた。その矢先に、情報誌に高柳町の一軒家が紹介され、妻の勧めで購入した。

 今年2月末、同町岡田の住民になり、4月に訓練校に入学した。毎週月・金曜の夜に講義と実技、月1回は朝から夜まで実技に取り組む。今は二方ころびの台に挑む石筒さんは「こういう実技は大好きなので楽しい。鉛筆しか持ったことがなかったので、かんななどを扱って指が太くなったけどね」と笑う。

 購入した家の筋向かいには偶然にも、訓練校の講師・安中規一さん(74)が住んでいる。安中さんは「石筒さんは一生懸命でやる気を感じさせる人」といい、石筒さんは「分からないことはすぐに聞きに行けるし、運がよかった」と話す。訓練校での履修期間は2年。「製材されていない自然の木を使いたいので、樹木と山、大工の勉強をしなければ」と石筒さん。研さんの日々は続いていく。

(2001/ 5/21)

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