PHOTOニュース

西山コラボ特産品セットの参加メンバー (2024/03/26)


柏崎信金の創立100周年を記念した音楽イベント「目で聴くコンサート」。つのださん(左)のプロデュースで、子どもたちは骨伝導ヘッドホンを付け、ドラム演奏などを楽しんだ=23日、アルフォーレマルチホール (2024/03/25)


高柳小の閉校式で校歌に声をそろえる児童や地域住民ら=22日、同校 (2024/03/23)

>>過去記事一覧
刈羽のプルサーマル住民投票、27日投開票

 東京電力柏崎刈羽原発のプルサーマル(軽水炉のプルトニウム利用)計画をめぐる刈羽村の住民投票が27日に行われる。即日開票で、午後10時ごろには大勢判明の見通しだ。プルサーマル受け入れの是非を問う住民投票は全国で初めて。柏崎日報社が22、23日、村内の約70人を対象に行った調査では9割が投票に行くと答え、高い関心を示した。計画への賛否は拮(きっ)抗する情勢だ。国の核燃料サイクル政策の根幹にかかわる問題について住民がどう判断するか注目される。

 住民投票は村長が行い、事務は村選挙管理委員会に委任する。27日は複数の行事と重なることもあって、不在者投票は24日現在、176人で、昨年11月の村長選・村議補選の184人を超える勢いだ。公募の開票立会人は枠内の5人で、くじ引きは行われなかった。16日現在の資格者名簿登録者数は4,092人(男2,001人、女2,091人)。

 投票は計画受け入れに「賛成」「反対」「保留」のいずれかに丸印を付ける記号式。「議会、村長は住民投票の結果を尊重しなければならない」としている。本社の調査は20歳代から80歳代までを対象に無作為で行った。プルサーマルについての賛否はともに4割弱で、保留は2割弱だった。「迷っている」など未定もわずかにあった。住民投票条例制定を求める署名はしなかったが、投票では反対に投じるとした人もいた。

 品田村長は保留の解釈について自らの判断を示すのは適当でないとの立場を取ってきたが、解釈をめぐり村内で混乱があることから、24日の会見では投票前に考えを示したいと表明した。村長はこれまで「少なくとも賛否どちらでもない。村長一任でも、計画の凍結でもない」とし、投票行為という性格を踏まえ、「判断を保留との受け止め方がある」と発言している。保留、未定の票の動向が最終盤でかぎを握ることになりそうだ。

 条例は投票運動について原則自由とし、賛否両派の活動は告示日前から戸別訪問、チラシ配布、地区集会、街頭宣伝が活発化していた。最終盤は両派とも手紙、はがき、電話でも呼び掛ける。

 プルサーマルは東電が今年、福島第一3号機と柏崎刈羽3号機で実施したいとしているが、先行の福島は県知事の凍結発言で見通しが立っていない。先月から始まった柏崎刈羽3号機の定期検査で、東電はプルサーマル用燃料の装荷判断を「6月中旬までに」と先送りした。刈羽村の住民投票の結果によっては、国のエネルギー政策と各地の原発立地点に影響が及びかねない。告示日前、推進側の学習会に出席した資源エネルギー庁の原山保人・原子力政策課長は「厳しい局面が訪れている」との認識を示している。

(2001/ 5/25)

※柏崎日報社掲載の記事・写真は一切の無断転載を禁じます。


すべての著作権は柏崎日報社および情報提供者に帰属します。新聞記事・写真など、柏崎日報社の著作物を転載、利用するには、原則として当社の許諾を事前に得ていただくことが必要です。掲載についてのお問い合わせは、お電話 0257-22-3121 までご連絡ください。