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柏崎出身で工業教育研究の第一人者、小林一也・拓殖大学名誉教授(73)=神奈川県川崎市=がこのほど、工業教育の歩みをまとめた「資料日本工業教育史」(A5判、692ページ)を出版した。
小林名誉教授は旧制柏崎中学42回卒。都内の中学、高校教諭、蔵前工業校長などを経て、1989年から99年まで拓殖大学の工学部教授などを務めた。全国高等学校長協会常務理事などの要職も務め、日本工業技術教育学会を創設し、現会長。埼玉県の幼稚園長でもある。
今回の著作では多くの事例から、近代日本で工業教育が果たした役割を検証。科学技術立国の基盤づくりに向け、就業体験を含む「総合的な学習の時間」を教育の柱と位置付け、ものづくりの喜びを感じる施策、21世紀の工業教育の在り方を提言している。大学退官後からまとめたところ、1,000ページを超えたため、今回は昭和年代までとし、平成以降の約300ページは来年の出版を目指す。
小林名誉教授は理論と実技の行き来ができるドイツの専科大学の仕組みを引き、「知識、学力より判断力が大事。時代にマッチした資質、人間関係を育てる学習が必要だ。アイデアに優れた人と実践の得意な人がチームを組むのが工業教育で望ましい」と話している。本体価格5,000円。問い合わせは東京都千代田区5番町5、実教出版(電話03―3238―7767)へ。
(2001/12/ 7)
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