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蓮池さん夫妻、北朝鮮から帰国1年

 北朝鮮による拉致被害者の蓮池薫さん(46)、祐木子さん(47)ら5人が帰国して15日で丸1年になる。日本政府が五人を戻さないことに北朝鮮は「約束違反」と反発。日朝国交正常化交渉は再開のめどが立たず、北朝鮮の核開発問題をめぐる8月の6ヶ国協議で拉致問題の交渉は物別れに終わった。薫さんの父親秀量さん(75)は事 態打開に向け、小泉首相に再度の訪朝を手紙で訴えている。

 北朝鮮で一時、不調をランニングで克服した薫さんは、帰国以来、警備上の理由でその日課を控えている。代わりに、最近では野球大会や親ぼく行事に積極的だ。野球は1日4試合にフル出場したこともある。別の大会では捕手を務め、自ら打点をたたき出した。46歳の誕生日に祐木子さんの贈り物は本人の希望で野球バット。早速、素振りの感触を確かめた。仲間には薫さんが一生懸命、何かに打ち込もうとしているように見える。

 北朝鮮に残してきた長女は21歳。長男は18歳。ともに大学生。「こんなことなら、子供たちを連れてくれば良かったね」。子供の帰国を北朝鮮に求める政府方針の決定後、祐木子さんが薫さんに話し掛けたことがある。薫さん自身、帰国者5人が12月に新潟市で北朝鮮バッジを外して会見した時、「向こうに1度帰ったら、また来れるのかという不安はあった」と明かした。

 昨年12月に拉致被害者支援法が成立。薫さんは子供の帰国に願をかけ、たばこをやめた。「兄貴(透さん)がひげをそらないのより、よほどつらいことだ」と冗談めかした。地元の大学で朝鮮語を教え、「こんなふうに勉強したら、どんなにいいか」と学生と同世代の子供の姿を重ねる。今も時折、黙り込むことがある。祐木子さんが「子供の世話に一生懸命だったんですよ」と夫の子ぼんのうぶりを言うように、「やはり子供のことが気にかかるのだろう」と両親は気遣う。

(2003/10/14)

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