Pukiwikiシンプルなソフトウェアです。使い方についてもそれほど難しいことではありません。いろいろ説明を追っていくよりも、まずは触っていじって、なれていくことが習得の早道です。
画面構成は、大きく分けてヘッダ、ボディ、フッタの3段構成になっています。
ヘッダとフッタの中にはPukiwikiの操作用ナビゲータ部が含まれています。
ナビゲータ部分は、ヘッダとフッタで若干見栄えは違い、ヘッダ部では文字列として表示され、フッタ部ではアイコンで表示されます。
基本的には画面上部のヘッダ部に含まれるナビゲータ部から操作することが多いようです。
ボディ部には、自由にブラウザから書き換えることができる内容が表示されます。
Pukiwikiでは一定の書式に基づいて記述された文書が自動的に整形された形で表示されます。
この自動整形機能で手軽にハイパーテキスト文書を書くことができます。
また、ボディ部の左側には、更新された順に最新の20件ページへのリンク一覧があります。
pukiwikiのページ編集はブラウザのみで可能となっているのが最大の特徴です。まずはインストール直後のFrontPageを書き換えてみましょう。
先ほどFrontPageを編集した際に、一部に記号が含まれていることに気付いたでしょうか。
行の初めの部分に*(アスタリスク)や-(ハイフン)が使用されていたり、#norelatedという記述があったり、[[]](二重カッコ)でくくられている単語があったり、
[#~](大カッコでシャープで続く文字)があったりと、なんとなく意味ありげな記述です。
この記述もまたpukiwikiの大きな特徴で重要な機能です。この書き方はwikiformat、あるいはwiki記法やwiki書式と呼ばれる一定の文章記述方法です。
ここではwiki記法と呼びます。
wiki記法はwikiごとにそれぞれ違いがありますが、記法で定められている要素はほぼ同じです。HTMLに定義されている要素を手軽に扱えるようにするために規定されているので、
基準となるHTMLという技術が一緒である以上、要素は同じものとなるためです。
Pukiwikiのwiki記法には様々なものがあります。しかし、読みやすい文書を簡単に記述するためにまず覚えておきたい要素は、それほど多くありません。
見出し、リスト、強調表示、文字色、文字サイズ、BracketName(ブラケットネーム)です。
このうちBracketName(ブラケットネーム)というのは初めて聞く言葉でしょう。BracketNameというのはwiki独自の用語で、先ほど紹介した[[]](二重カッコ)での記述のことをいいます。
まず、BracketName以外の要素について説明しましょう。
■記述例
*見出し *見出し [#mb6536fd]
**見出し **見出し [#mc662e0d]
***見出し ***見出し [#k5bb5cf0]
このように、*の数で見出しのスタイルが変わります。
見出しを適切に使用することで、文章構造がつかみやすいページを作成することができます。
文書作成の基本として、見出しをぜひ活用してください。
使用時のイメージとしては、*を活用した文書作成は、ワードプロセッサのアウトラインモードで文書の骨格を決めるために
見出しから書いていくことと同じようなイメージです。
そして、見出し込みでwiki記法で記入したページを更新し、表示されたページがワープロソフトでいうレイアウトモードということになります。
見出しを加えると見出しごとにページ内リンク先として使用できるアンカーが生成されます。
ページ表示上は見出し分の右側に表示される十字上の記号がアンカーです。
このアンカーを使用して、ページ内の任意の見出し部分へダイレクトにリンクを張ることができるので、長い文書を記述したいときには活用できる機能です。
■記述例
-リスト1 --リスト1 ---リスト1 -リスト1 --リスト1 ---リスト1
箇条書きは、文書内で項目を列挙するときに使います。
箇条書きを効果的に使用すると一目で内容を把握しやすい文書を作ることができます。
また、書きかけの文書の中で、これから書きたい内容を列挙する際にとりあえずリストで項目を記述しておいて、徐々に文書を書き加えていくような状況でも使えます。
また、リストには番号順のリストがあります。HTMLとしては<OL>タグが対応し、行頭記号が+(プラス)です。
箇条書きのリストと同様に3段階まで使用することができます。
番号は自動的に振られるので、手書きで自分で番号を加える必要がなく、項目を自由自在に変更することができるので気軽に番号リストが使用できます。
■記述例
+リスト1 ++リスト1 +++リスト1 +リスト1 ++リスト1 +++リスト1
文字のサイズを変更するには、下記の書式を使用します。
記述例
&size(20){20ピクセルの文字};
表示例
&siz(20){20ピクセルの文字};
&size()の括弧にいは文字サイズをピクセル単位で記入します。大きくしたい部分は{}中括弧の内部に記述し、書式の最後にはセミコロンを付け加えます。
この書式は行中のどの部分でも記述することができるので文書中の一部分のみ文字サイズを変更することができます。
ただし。
&size(px){Text you want to change};の書式を仕様している部分は改行せずに一行に納める必要があります。
改行を含めてしまった場合は、書式が適用されず書式文字自体がそのまま表示されてしまいます。
基本的なページの編集方法を覚えた上で、次に覚えたいのがページを作成する方法です。
見やすく情報が管理されたWebサイトを作るためににはテーマごとにページを作成する必要がありますが、Pukiwikiではページを作成するのもWebブラウザからの操作のみで簡単に行えます。
Pukiwikiで新たなページを作成するには、大きく分けて2つの手順があります。
ひとつの手順はナビゲーション部分に含まれる新規のリンクより、新規ページを作成する。
もうひとつはリンク元になるページに、リンクとなる書式を用いて新規ページへのリンクを記載し、そのリンクから新規ページ編集画面へ映る方法です。
では、試しに以下の手順でページを作成してましょう。
以上の手順で新たに[TestPage]ができあがります。画面左側にある最新20件の中も[TestPage]のリンクが増えています。
先ほど編集したテキストページには、FrontPageと記載した部分が自動的にリンクになっていました。
これはpukiwikiのもうひとつのリンク記述方法が適用されているためです。
FrontPageのように2文字以上の大文字か小文字の間に含まれるようなページ名をwikiNameと呼びます。
WikiNameは、英語圏で発祥したwikiにとっては非常に便利で特徴的な機能です。
英文を使用する環境では、ひとつの単語の中に大文字が複数含まれる単語というのは基本的にはありません。
WikiNameのような複数の大文字を含む単語を自動的にページ名として取り扱うルールで、特殊な記号を使わずにページリンクを簡単な方法で記入することができる、たいへん優れたシンプルな方法です。
ただし、大文字小文字の区別がない日本語やその他の言語圏ではWikiNameは限定された用途でしか使用できないルールです。
WikiNameには英文字しか利用できないため、ページ名が英文字限定されてしまうためです。
そこで日本語で使用しやすいように新たに生み出されたルールがBracketNameです。
ページ名にしたい単語の前後の二重カッコで括るというルールはWikinnameと違い若干の手間が発生していまいますが、日本語ページ名を気軽に作る事ができるため、日本製のwikiでは基本的なルールとなりました。
しばらくPukiwikiを使用していると、ページを削除したい機会が必ず訪れます。
Pukiwikiのページ削除も、編集と同様にWebブラウザのみで可能です。
ページを削除するには「ページの内容を空欄にして
更新する」だけです。ページ削除の手順は下記のとおりです。
削除したいページを表示する。
削除したいページで編集画面に移る。
ページ内容をすべて消す
ページ内容が空の状態で更新ボタンを押す。
ページを削除した後に、「ページを削除しました」と表示されるので、削除後は「トップ」のリンクで
FrontPageへもどるか、ほかのリンクから別のページに移ってください。
削除した直後にリロードをクリックすると再度削除したページ名の編集画面になるので注意してください。
Pukiwikiには、作成されているページに含まれる単語検索を全文検索するための機能が含まれます。
検索はナブゲーション部分にある[単語検索]から使用します。
入力フォームに検索したい単語を入力し、検索方式としてAND方式またはOR方式を選択し、検索ボタンを押すことで全文検索を開始します。
Pukiwikiではページ中に一行コメント欄を設けることが簡単にできます。ページ中にコメント欄を設けるとページ作成者以外からの意見を気軽に求めることができたり、自分自身が簡単に一行コメントを付け加えることで、メモ機能として使用することができます。
1行コメント欄を設けるには行頭から下記の書式を使用します。
#COMMENTコメント欄から入力された内容は、設置しているページ内に特定の書式で記入されることになります。
Pukiwikiではページに対してファイルを添付することができます。
ファイルの添付はナビゲーション部の[添付]より行います。
Pukiwikiは、自由自在にページを増やしていくことができます。そのため、しばらくするとページが多くなり、次第にどのページがどこにあったかがわからなくなってしまう可能性もあります。
ただし、Pukiwikiでは自動的にページを一覧を生成する仕組みが用意されているので、あらゆるページに辿り着くための経路が保障されています。
Pukiwiki内に含まれるページの一覧は画面上部のナビゲータ中にある[一覧]から表示できます。
これまでの内容が身についていればPukiwikiでサイト構築を始めることができます。
とりあえずインストールしてみたPukiwikiを使って、個人的に使うためのサイトを作ってみましよう。
何はともあれ、初めに表示されるのはFrontPageなので、FrontPageを書き換えるところから始めます。
インストール直後のFrontPageには、ページの概要やPukiwikiのドキュメントへのリンクが書き込まれています。
このページを個人的なサイトのトップページとして書き換えるとしたら、どのような内容がよいでしょうか?
まず、トップページにはサイト名やサイトの目的、運営方針にあたる内容と簡単なサイトの目次を並べることになるでしょう。
また、Pukiwikiに触れたことがない人に対して、Pukiwikiが誰でもページを書き換えれることや操作方法についてもさらっと伝えるような簡単な文章を書き加えておくと、ユーザーに対して親切です。
今回のサイトの目的としては個人的な情報を扱うサイトであり、運恵右方針としては誰が書き込んでもよいという方針で行くことにします。まず、簡単なサイトの説明と、目次として作成します。
左側には最新の20件として、更新されたページ名一覧が常に表示されています。
実はこの部分もページとして用意されていて、ほかのページと同様に編集することができます。
編集するためには[新規]のリンクをクリックして、新規ページ作成画面に移動し、そこで[MenuBar]と入力してください。
するとMenuBarページへ移動します。新規ページ作成機能は、入力したページ名が既存ページの場合には、該当のページを表示します。
MenuBarを編集するために[編集]リンクをクリックし、編集画面に移ります。MenuBarは、初期状態では次のような内容になってます。