Pukiwikiは自由度の高いツールですが、実際にどのようなことに使えるのか分かりづらい面もあります。ここでは、実際に使う場合を想定した例をあげ、活用法を紹介します。
Pukiwikiのインストールが済んで使い始めると、初めのうちは自由度の高さといつでも書き換えられる楽しさからどんどんページを作成していく時期があります。
その後、Pukiwikiにある程度慣れてくると楽しさだけでは使われなくなり、ほかのユーザーから書き込みが増えずに寂しい思いをすることになるかもしれません。
pukiwikiを活用するには、用途についてある程度明確にしておいたほうがいいでしょう。どのようなユーザーを対象にするのか、どのようなテーマを扱うのか、どのような体制で運営するのか・・・。
これはpukiwikiに限らずWebサイト運営全般にいえることですが、pukiwikiを使う上でも検討すべき内容だといえます。
とはいえ、自由にページ構成を変更できて、自由に書き込むことができるpukiwikiなので、使いながら活用スタイルを見つけ出すこともひとつの手です。
まずは、使い始めるための第一歩として、どのようにページを作っていくかを考えてみましょう。
Web上のデータを整理することで、機能を付加してみよう。
インターネット上で運営されるようなサイトを指します。
ソフトウェアの開発サイトや文書の共同作成プロジェクトのような場所でPukiwikiを活用しようと考えた場合、その場に集まる人が増えるにつれてPukiwikiのスケーラビリティが問題になる可能性があります。
実際に現在Pukiwiki公式サイトには日々たくさんのアクセスがあり、書き込みも多くあります。
そのような中で単語検索を掛けたり、一覧ページを作成するようなプラグインを使用する場合にはサーバーにかなりの負荷がかかります。
また、ページ数の増加によってもパフォーマンスに問題が出てきます。
ある程度大規模なサイト運営にも耐えられるように、様々な改良が行われていますが、本格的に多数のアクセスに対して対応するための仕組みが整っているとは言い難いものも事実です。
Pukiwikiで大規模なサイトを構築するような場合には、想定するユーザーに対してPukiwikiの機能が用件を満たすことができるのかどうか、事前に検討しておくことをおすすめします。
また、不特定多数の書き込みを整理するには、運用ポリシーを決めておく必要があるでしょう。
Pukiwiki公式サイトではWebTrackという形でページ構成を管理するためのトラッキングシステムを設けて、サイト構成に問題がないか、整理すべきかどうかを議論しながら運営されています。
ある程度大きな規模でサイト内の文書管理を行う場合にはトラッキングシステムのように専用の仕組みを用意して、運営側の各自で考えていることを明文化しておくことが重要でしょう。
一人でメモ程度に使う場合にも、コラボレーション的な要素が期待できます。よく「過去の自分は他人」という言葉を耳にします。
実際に過去の自分が書いた内容について、時間が経ってから改めて見直すことで、役に立ったり、疑問が改めて解消さしたりする場合があります。
このようなことがあると、一人で使っていたとしても、過去の自分とコラボレーションjをしているような気がします。
また、インターネット上に設置したPukiwikiを使用する場合、最初は自分一人で使うつもりだったとしても、書き込みなどに制限を掛けていなければ他人からコンタクトを得られる可能性があります。
自分のために書いてたつもりのメモに対して、ツッコミや修正が入ったり、感謝されるコメントが入ったりするのは期せず嬉しいものです。
せっかく得た知識やアイデアは未熟な状態でもいいのでPukiwiki上に乗っけてしまい、他人からの意見を積極的にもらうというのも、Webコラボレーションとしては「あり」な選択肢だと思います。
Pukiwikiは自由度の高さと導入の手軽さ、プラグイン機能の豊富さで様々な用途で実際に活用されてます。
どのようなサイトで活用されているかを調べるためには、Pukiwiki公式サイトの事例紹介ページ「Pukiwiki/活用事例」を参照するとよいでしょう。
活用事例にはコンピュータやオンラインゲーム、その他ゲームやアニメ、コミックなどのエンターテイメント系が目立ちます。
そのほかにも研究や教育支援を目的としたサイトで使われることも多いようです。
団体や法人サイトとして実際に運営されている例も多数見受けられます。
Wikiの自由度の高さが団体や法人のお堅いイメージとは合わないような先入観がある気がしますが、実際にはカスタマイズにより
自由度と可用性を確保することができるので、検討した上で導入するのであればPukiwkiは十分に使用に耐えられます。
一歩進んだPukiwikiの活用として、外部サイトとのリンクを手軽にするInterWikiを紹介します。
InterWikiは、Wiki間で気軽にリンクをはるために考えだされた仕組みです。通常、外部のWikiページへリンクをはる場合には、長いURLを記述する必要がありましすが、
InrerWiki機能を活用することでシンプルにリンクをはることができるようになります。
InterWikiを使用するには[InterWikiName]ページInterWiki名と「対応するURLを事前に定義しておく必要があります。初期設定で、InterWikiNameページには多数のInterWiki名が登録されてます。
登録されてるInterWiki名の中には、WikiだけでなくgoogleやyahooにはWikipediaなどがあります。
InterWikiは、URLへパラメータを与えることを省力化するための仕組みなので、活用次第ではWiki以外のサイトに対しても使用することができます。
Pukiwikiのプラグインの中でもかなり高機能であり汎用性が高いプラグインとして、Trackerプラグインがあります。
Trackerプラグインは、バグ追跡システムのような問題解決のための仕組みをより汎用的にPukiwiki上で実現します。
Trackerプラグインは、設定内容をWikiページとして管理できます。カスタマイズ次第では、投稿記事単位でページが
追加されるような掲示板として使えますし、簡易的なデータベースのようなものとしても利用できます。
Pukiwiki公式上では、質問箱、FAQ、自作プラグインのリスト、欲しいプラグインのページで幅広く活用されてます。
これだけ活用の幅が広いプラグインながら、Trackerプラグインは設定内容を理解するのが難しい上、カスタマイズの手間もそれなりに掛かるためか、多くのサイトで活用されるという所までには至っていないようです。
納得する動作を得るための手間は掛かりますが、それに見合うだけの機能を提供してくれるので、ぜひ活用してください。
Trackerプラグインでは登録ごとにページが追加されるので、登録直後には更新の上位に
表示されることになります。このため、注目すべきページが判別しやすくなり、円滑な情報共有の
助けになります。
Trackerプラグインは設定項目が多く、思うように設定変更を行えるようになるまでには時間が掛かり、
活用するまでにはいろいろな試行錯誤が必要とされます。
しかし、Pukiwikiの利用範囲も広げられるくいらいに強力なプラグインなので、あきらめずにいろいろ設定を試してみてください。
Trackerプラグインを使用する上で参考にすべき情報は、Pukiwiki公式サイトのQ&Aページに取りまとめられています。
このページに記述されている内容もかなりたくさんあり、把握するには時間が掛かりますが、疑問を一点ずつ潰して、ぜひ活用してみてください。
新規ページに以下のように記述する。
#tracker();
実際の設置ページ:Web Collaboration by PukiWiki-Trackerプラグインをリンクします。
Trackerプラグインには、登録ページ数が増加するにつれてTracker_listプラグインの動作がたいへん重くなってしまう、
もしくは一覧表示ができなくなってしまう問題があります。
この問題は、特定のページ名で設けたTrackerからの登録を解除して、別途ページを設けてそこで新たに投稿を受け付けることで一応回避することができます。
例えば先ほどの例で言えば「質問箱」というページ名で質問を受け続けていき、質問数がある程度のところまで達したら
「質問箱2」という形でページ名を変えて新たにTrackerプラグインを設置し直す方法です。
設置し直す場合には、既存の質問箱に書き込まれるTrackerプラグインについては記述を消すか、
もしくは第2引数に新たなページ名で「質問箱2」を指定しておきます。
別の方法としてはTrackerプラグインの改良版である自作プラグインTracker_plusを用いることです。
Tracker_plusはjjyun氏が作成されている自作プラグインで、セットでTracker_plus_listと合わせて
使用することで標準のプラグインにはない機能を使用することができるようになります。
特に大きな機能追加としては、ページ一覧リストのキャッシュ対応や合わせて配布されている
Listbox3プラグインとの併用により表現力や操作性を向上した使い方ができるようになってます。
設定について基本的にTrackerプラグインの方法を踏襲しているので、Trackerプラグインで設定に慣れたあとは、
Tracker_plusプラグインの導入を検討してみましょう。
それぞれのプラグインの導入や連携させるための設定を行うためには、まだ手間が掛かりますが、それに見合うだけの機能追加があります。
詳細については作者である。jjyun氏のサイトをページを参照してください。
PukiwikiはWebブラウザから誰でも編集可能なシステムではありますが、誰にとっても簡単でわかりやすいシステムではありません。
また、実際にページ編集する機能を使いこなす段階へたどり着く人も少ないです。
特定の組織内でツールとしてPukiwikiを使う場合には、ユーザーに対する使用法のレクチャーは重要といえます。
ユーザー対象となる人を一同に集めることができるような環境では、一度ユーザーを集めて使い方を徐々に教えてゆくことが一番の近道です。
編集が簡単にできて、削除も気軽に行えるといいう点をアピールすれば気軽に練習することができるものだと伝わるでしょう。
ユーザーを増やす場合には、興味を持ってくれそうな人から順に広めていくことが重要です。
使用者が一人ずつ増えていくことでサイトに集まる情報が濃いものになり、ユーザーが増えるという好循環が生まれることを期待します。
人を集めることができない状況、例えばインターネット上の不特定多数の人々に対してユーザーを増やす場合は、やはりサイト内の文書で使用方法や活用方法を徐々に伝えていくのが基本であり、有効です。Frontpageの中でサイトについて紹介するのと共に、Pukiwikiの簡単な使い方を掲載しておくと使い方を覚えるユーザーが徐々に増えることでしょう。
レクチャー用の文書としては、チュートリアル風に徐々にステップを踏んで使い方を覚えることができるようなページを用意しておくといいでしょう。
公式サイトには[Pukiwiki/ツアー]というページが用意されてます。
このページでは1ページで1ステップごとにPukiwikiの使い方について説明しています。このような文書を用意しておくと不慣れなユーザーに対して段階駅に使い方を伝えることができるでしょう。