肩周辺外傷性疾患


鎖骨骨折
通常介達外力によって生ずる骨折です。ほとんどの場合クラビクルブレースという、ベルトを6から8週間まじめに付けることによって骨癒合を得ることが出来ます。ただしある型の粉砕骨折や、転位が非常に大きくなっているもの、神経血管に損傷を与えているもの、遠位1/3の部分の骨折の一部などが手術的に治療されることがあります。
肩鎖関節脱臼、亜脱臼、捻挫
肩鎖関節脱臼はRockwoodという人の分類で1から6まで型が分類されています。1型が捻挫、2型が亜脱臼、3型以上が脱臼と考えるのが近いでしょう。3型以上で手術的治療が考慮されますが、すべて観血的に治療されるわけでは有りません。40歳以下の若い人や、見かけを重視する女性、その他力仕事をするタイプの人等が手術を考えるのです。
胸鎖関節脱臼、亜脱臼、捻挫
前方脱臼と後方脱臼がありそれぞれ第一度(捻挫) 第二度(亜脱臼) 第三度(脱臼)に分類されています。これもクラビクルブレースで直すことが可能です。ただし後方脱臼は油断できなくて、心臓や大血管、気管のほうに骨がずれてゆくので、大きくずれたときには命に関わることもあります。第一度のものは三角筋で腕をつる程度で十分治癒します。第二度のものはクラビクラルブレース6週間程度の装着で良くなります。第三度のものは前方脱臼は手で整復してクラビクラルブレース装着で十分ですが、安定性が悪い場合や多少の変形がいやな人は手術して内固定を行います。後方脱臼は麻酔をして整復する必要があります。もし整復が出来なければ手術して整復する必要があります。
肩関節脱臼
前方脱臼後方脱臼腋窩脱臼垂直脱臼
肩関節は人間の関節の中でもっとも脱臼しやすい関節で、前脱臼の50%をしめると言われています。その中でも前方脱臼は一番頻度が高いものです。前方脱臼は肩40゚から60゚外転位で外旋、外分回しを強いられたときに起こることが多いです。治療は先ず新鮮例では無麻酔下にて徒手整復を行うことになります。以下に各種整復法を図説しました。Kocher法Stimson法           Hippocrates法以上の方法を用いても整復できないときは手術的に脱臼の整復を行うこととなります。この前方脱臼の合併症は骨折、神経血管障害、腱板損傷があげられます。また反復性脱臼に移行することもあります。後方脱臼は珍しい脱臼で非観血的整復は難しいことが多くて、観血的整復を必要とすることが多いです。
肩甲骨骨折
発生頻度の低い骨折で、子供より大人に多く発生します。
上腕骨近位端骨折
大結節骨折小結節骨折解剖頸骨折外科頚骨折骨頭骨折上腕骨近位骨端線解離


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