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柏刈地方、早い雪消えで農業用水不足心配

 柏崎刈羽地方は今年、少雪と、高めに推移した気温、早い雪消えにより、農業用水の不足が心配されている。柏崎土地改良区(藤巻泰男理事長)など関係機関では本格的な春耕を前に、水の有効利用を求めるチラシを農家に配布して懸命のPRを続けている。

 同土地改良区の調査によると、鯖石川水系の源に近い鯖石川ダム(高柳町門出地内)の今冬降雪量は667センチ。前年の1030センチはもとより、渇水と干ばつ被害に見舞われた1994年の778センチより少なかった。特に今冬は3月に入っての降雪がなかった上、気温が高く、雨も多く降り、さらに積雪の中に層が見られないなど雪の解けやすい条件が重なって、例年より2週間以上も早く雪消えが進んで春を迎えた。

 94年の干ばつの際は、雪消え後の雨量も4月から8月まで平年に比べてかなり少なく、鯖石川ダムの4月雨量22ミリ、5月41ミリは平年の15%しかなかった。このために田植えが出来ない場所が生じたり、夏の雨不足では稲の立ち枯れも発生し、収量、品質に大きな影響を与えた。今年はこの後の雨の降り方がどうなるかは分からないが、「4月、5月が94年のような雨量では農業用水の不足は必至」と藤巻理事長ら関係者は心配する。

 柏崎刈羽では94年干ばつを教訓にして、各水利組合や水系、土地改良区、市町村の垣根を越えた水利用の調整の仕組みが生まれるなど、ソフト面では歴史的な変革を行ったが、施設などハード面は特に変わっておらず、絶対量が不足するとお手上げになる。今年は農業関係機関が一体となって、高品質・良食味米生産に向け、高温障害を避けるために田植え時期を5月連休後に遅らせる運動を進めていくことにしている。これにより、平年でも雨が少なくなる時期に代かきや田植えになり、平場も中山間地も同時に作業が行われる見込みで、これまで以上に水の需要が重なることが懸念されている。

 同土地改良区や柏崎農協、刈羽農業改良普及センターではチラシや農家組合長を通じて、計画的な代かき、畔(あぜ)からの漏水防止、溝切りの励行など、限られた水を有効に利用するための協力を呼びかける一方、今後の空模様を気にしている。

(2002/ 4/12)

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