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旧宮川医院所蔵のオルガンが晴れ舞台へ

 市内東本町3、旧宮川産婦人科医院で代々所蔵され、昨年の中越沖地震からの難を逃れるなど数奇な運命をたどった古いオルガンが今秋修復を終えた。かつての産婆学校時代には賛美歌の伴奏をし、大勢の生徒を迎え送ったオルガンの“年齢”は今年110歳。11月2日に開かれる「かしわざき音市場」では、えんま通り商店街のトレーラーハウス内で演奏が予定される。

 旧医院は、もともと1893年に故宮川文平・久平兄弟が開設した赳庵病院産婆養成所(のちに柏崎産婆学校、通称宮川産婆学校)に始まる。オルガンは99年12月、浜松市の日本楽器製造株式会社で製作され、同学校に備えられた。

 文平氏がキリスト教伝道者で思想家・内村鑑三と交流があった関係からか、1970年に医師会に学校が経営委託されるまで70年余り、オルガンは賛美歌の伴奏に用いられ、また、生徒たちが日ごろから親しんだ。しかし、閉校後、30年間は宮川家の蔵で眠っていた。

 こうした中で、所有者の故宮川糧平氏の妻・久子さん(77)が、自身がかかわる市内の絵本読み聞かせグループ「小さな絵本館サバト」に旧医院を貸すことになり、オルガンは2006年5月の開館セレモニーで再び伴奏の使命を担った。

 それから1年後の7月、柏崎ふるさと人物館で行われた企画展で展示中、震災に遭遇。旧医院は被災したが、オルガンは幸運にも命拾いをするという運命をたどった。今年6月、民放テレビ局の番組でオルガンが紹介されたのをきっかけに、県外の楽器職人からぜひ修復したいと申し出があり、2カ月がかりで今秋、音色なども元のようによみがえった。

(2008/10/16)

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