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東京電力柏崎刈羽原発は23日、プルサーマルを計画している3号機(沸騰水型、出力110万キロワット)の定期検査で、原子炉内の隔壁であるシュラウドにひびが見つかったと発表した。同社福島第1、第2原発に続いて国内3例目で、「応力腐食割れ」が起きたと見られる。3号機は今月10日から9月24日までの予定で定検中だが、詳細な調査などのため定検期間が延びるのは確実となった。また県・市・刈羽村の判断が注目されているプルサーマル計画の行方に影響を及ぼすことも予想される。
シュラウドは、冷却水の流れを分離する円筒形のステンレス製隔壁で、胴とリングを溶接でつないである。外径約5.6メートル、高さ約6.9メートル。定検を利用して水中カメラで点検したところ、23日朝になって、下部リング表面の溶接部近くに長さ5センチ前後のひびが断続的に4カ所あることが分かった。
下部リングは外周が約16.5メートルあるが、詳細に見たのは17センチにとどまっており、今後、全周にわたる点検を来週初めごろまで行う。その後、ひびの深さを調べる超音波探傷検査を9月上旬まで、さらに全燃料集合体を取り出した上でリング内側の点検を中旬ごろまで続ける。当初は来週半ばから約1週間かけて行うとしていた燃料交換も大幅に延びることになった。
応力腐食割れは、材質、溶接残留応力、水質環境が作用し合って起きるもの。昨年7月に、同じ場所で応力腐食割れと見られるひびが見つかった福島第2原発3号機では、ひびの深さは最大で26ミリだった。東電では、この現象によるひびは28ミリくらいで止まると推定しており、仮に放置しても、50―270ミリの厚さがあるシュラウドの構造・機能に支障はないとしている。福島第2、3号機では補強材を取り付ける対策をとったが、今回は未定。
経済産業省原子力安全・保安院では、福島第2、3号機のシュラウドひび割れに伴い、沸騰水型原発を持つ電力会社にシュラウドを定検で調べるよう指示。柏崎刈羽3号機は、これを受けて点検に入っていた。柏崎刈羽の他号機では、国の指示前を含めて2、4、5号機ですでに点検を行い、損傷はなかった。1号機は全点検を終えておらず、今年の定検で残りを実施する。6、7号機は、溶接残留応力対策をとっているため、点検の予定はないという。
(2002/ 8/24)
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