霊峰・米山は、上越市と柏崎市の境に位置し、民謡「三階節」や三河(愛知県)の鳳来寺薬師、日向(宮崎県)の法華嶽薬師と並んで日本三薬師の一つとして知られる標高993メートルの山です。
米山とはその名が示すように、泰澄大師の弟子・沙弥が海を渡る強欲な船主から米俵を五輪山(今の米山)に向けて飛ばしたという伝説に由来します。
米山薬師は田畑の豊作や雨乞い、人間・動物の守護、海上の安全に霊験あらたかと伝えられ、県内はもとより全国からも広く信仰を集めています。
米山山頂からふもとへ約5キロメートルほど下ったところにある密蔵院護摩堂は、米山薬師の別当寺で、和銅5年(西暦712年)泰澄大師が開いたと伝えられています。緑あふれる護摩堂は、文化14年(西暦1817年)に再建されたものですが壁面彫刻の美しさは上越地方随一といわれています。
山頂までは約1時間のコースと約2時間のコースがあり、老若男女を問わず家族連れで気軽に登れる山です。