#5 キーボードマクロを使おう2
ファイルの中に何箇所か該当箇所があり、それを探して編集したい場合には、【検索】の操作をキーボードマクロに記録することができます。
例題として、「行頭に●印のある行」の先頭文字「●」を削除して、【】で囲むというキーボードマクロを作ってみましょう。「【】で囲む」部分は「#4 キーボードマクロを使おう」で作成したキーボードマクロと同じ処理です。
操作の手順
(1)ツールバーの定義開始ボタンをクリックして、キーボードマクロへの記録を開始します。
(2)【検索・置換・ジャンプ】-【検索】を実行します。
(3)ダイアログボックスで次のように指定して検索を実行します。
検索文字列:^●(=行頭の●を検索します。)
検索方法:正規表現検索
検索の方向:↓方向検索
(4) Deleteキーキーで1文字削除します。(=●を削除します。)
(5) 「【」を入力します。
(6) Ctrlキー+→キーで行末へ移動します。
(7) 「】」を入力します。
(8) ツールバーの定義終了ボタンをクリックして、キーボードマクロの記録を終了します。
※行末へ移動のキー操作は、設定により異なる場合があります。
記録ができたら実際に実行して、正しく動作するかを確かめてください。
検索を含むキーボードマクロで検索文字列が見つからないときは、次のようにエラーメッセージが表示されますが、これによりデータが壊れることはありません。
キーボードマクロの実行方法には、【1回実行】だけでなく【指定回数実行】があります。
私たちが、最も「面倒」だと感じるのは、「単純処理」を「繰り返す」という動作ですが、その「単純処理」をキーボードマクロに記録し、【指定回数実行】機能で「繰り返す」ことで、「面倒」な作業が1操作でできるため、キーボードマクロの活躍範囲が広がります。
画面例例えば、固定長データをカンマ区切りのCSVファイルに変換する場合には、すべての行の決まった位置(例:10、15、20カラム目)に「,(カンマ)」を挿入するという「単純作業」(下図)をキーボードマクロに記録し、ファイルの行数を回数に指定して「繰り返し」実行します。
もちろん、次回起動時以降にも実行したい場合は、ライブラリに登録し、実行前に「現在のキーボードマクロ」になっていることなどは【1回実行】と同じです。
繰り返し実行するキーボードマクロを記録するときのポイントは、「繰り返すための操作」もキーボードマクロに記録しておくことです。
この例の場合には、右図のように繰り返しのために「1行下に移動する」操作もキーボードマクロに記録しておきます。カーソル移動とカンマ挿入操作だけのキーボードマクロでは、カレント行に同じ処理を繰り返してしまうからです。
また、キーボードマクロを実行する前には、折り返し桁位置を最大にし、ファイルの先頭行にカーソルを移動しておくなど必要な操作があります。
※特定のキーボードマクロの【指定回数実行】をキーやユーザー定義バーに登録することはできません。