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市内西中通地区の農家が今年、40年ぶりに「刈羽節成きゅうり」の栽培に取り組むことになり、16日までに苗が各農家に手渡された。明治末に地元で品種改良され、戦後しばらくまで国内はじめ、中国、北米に種を輸出した特産品。市や県で取り組む「伝統野菜による地域農業活性化」事業として復活する。
同地区橋場町付近は昔からおいしく、多収穫なキュウリを栽培した。「このキュウリを普及すれば多くの人に喜ばれ、農家も大きな収入を得ることができる」と、同町の元市議・与口登美夫さん(77)の曽祖父・祖父の虎三郎さん・重治さん親子が品種改良を進めた。1908年には農事試験場の技師らの指導を得て、優良野菜の県指定採種地の認可、10年には採種組合を設立し、販売に力を注いだ。
最盛期の大正時代には年間約1万500キロを生産。値段は米の約25倍になり、地域経済を潤した。与口さんは「小学校のころは、種の中で生活していたようなもの。種とりの季節には鯖石川がキュウリの色に染まるほどだった」と振り返る。戦後、栽培農家は次第に減り、農村を取り巻く環境も変わって、68年に採種組合も解散した。
今回の復活は、市で担い手農家の経営安定、地域農業の振興を目指し、伝統的な柏崎野菜を探していたのがきっかけ。新潟市にある種苗会社に貴重なローカル品種として「刈羽節成きゅうり」の種が残っていることがわかり、松波1の川口農場で約500本の苗に。今年は橋場町を中心に、地区内42の農家で栽培する。7月中旬には初収穫が期待される。
(2008/ 6/17)
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