PHOTOニュース

ハナモモ畑を管理する池田寿一さんから話を聞く鯨波小と米山小の児童= 18日 (2024/04/19)


県内トップを切って行われた葉月みのりの田植え=18日午前、市内藤井 (2024/04/18)


春風に乗り、よしやぶ川の川沿いの桜とコラボで楽しませるこいのぼり= 15日、市内松美町地内 (2024/04/16)

>>過去記事一覧
拉致疑惑 両親ら米から帰国「大きな成果」

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)による日本人拉致(らち)疑惑で、昭和53年に行方不明になった市内土合、蓮池薫さん=当時(20)=の両親ら米国訪問団の11人が全日程を終え、4日に帰国した。5日に柏崎に戻った蓮池さんの両親は「過密日程だったが、アメリカでは家族の訴えを真剣に聞いてもらい、大きな成果があった」と述べた。

 一行は蓮池さん、横田めぐみさん=当時(13)=の両親ら5家族七人と支援の全国組織代表の4人。問題解決への理解、支援を訴えようと、先月25日から3日までワシントン、ニューヨークに滞在し、国連、米政府・議会、国際人権団体などに協力を求めた。一部日程は2班で動くなど、米政府高官や共和党、民主党の有力議員、外交スタッフらと精力的に懇談した。

 蓮池さんらは「子供を奪われた親の心情を理解してもらい、1日も早く親元に戻られるよう協力をお願いしたい」と訴えた。席上、ハバード米国務次官補代行(東アジア・太平洋担当)は北朝鮮のテロ支援国家指定を今年は解除しないと言明した。また、米朝交渉で拉致問題を提起し、「最低限、安否と所在が分かるよう求め続ける」と述べた。

 共和党上院議員の事務所前では偶然、ライス大統領補佐官に出くわし、英文資料を直接手渡すという収穫もあった。ライス補佐官は「必ず読みます」と答え、家族らを激励した。国連人権高等弁務官事務所のニューヨーク事務所ではヌジャエ事務所長らと会談。一行は国連人権委員会の強制的失跡問題作業部会に4月にも救済申し立てを行うことを決め、日本政府国連代表部も協力を表明した。

 蓮池さんの父秀量さん(73)は「家族の生の声を聞くのは初めてということで、協力を申し出てくれた。拉致問題が現在進行形のテロであることを認識してもらえたようだ」と述べた。母ハツイさん(68)は「家族の訴えを目頭を押さえながら聞いてくれた人もいた。言葉は違っても、親の苦しみ、気持ちは十分通じたと思う」と話した。

(2001/ 3/ 6)

※柏崎日報社掲載の記事・写真は一切の無断転載を禁じます。


すべての著作権は柏崎日報社および情報提供者に帰属します。新聞記事・写真など、柏崎日報社の著作物を転載、利用するには、原則として当社の許諾を事前に得ていただくことが必要です。掲載についてのお問い合わせは、お電話 0257-22-3121 までご連絡ください。